【ステイホーム】#25 iPhoneを機種変更する
2021年(令和3年)12月11日(土)、iPhone12miniを買った。秋に最新機種13が出たばかりなので、若者限定で年内在庫処分の33,000円セールをやっていた。よくある高い通信料の2年縛りではなく、すぐにその大手キャリアを解約しても、機種を返却しなくていいという。しかも最初の1年間は通信量も約1,000円の定額になる割引つきなので、1年後に格安SIMに乗り換えればいいですよと売り子に言われた。これはお買い得だと思って、すぐに買うことにした。今まで娘が使っていたスマホはiPhone SE(初代)という私のお古だったので、もう電池もすぐなくなるしOSも古いままで、12miniでも大喜びだ。人がほとんどいなくなった閉店間際を見計らって、そのショッピングモールに妻と娘の3人で繰り出し、30分くらいでぱぱっと契約した。
帰りの車の中で、後部座席の娘が「私はがんばれてないのに新しいケータイを買ってもらうのが悪い」って心の内を打ち明けてくれた。喜びもあるのに、同時に罪悪感も感じているようだ。
すると娘の隣に座っていた妻が「だから、頑張ろうね」と言った。
運転しながら俺は違和感を感じた。
「いや、待ってよ。そういう交換条件はつけないよ!」
新しいケータイを買ってもらったんだから頑張ろうだなんて、罪悪感という火に油を注ぐようなものじゃないか。妻に言うふりをして、私は娘に聞かせるつもりで繰り返した。
「どうせ◯◯(娘)には春になったら新機種を買う予定だったんだけど、今ひとつ前の機種を買った方がうんと安いって俺が思ったから買ったんだ。つまり俺が得したかったかったから買ったということで、◯◯(娘)が頑張らないと買ってあげないということじゃないよ。まるで交換条件みたいなこと言わないで。」
12月19日(日)。神田沙也加さんが急逝したというニュースがネットに流れた。非常に悲しいし、非常に恐ろしかった。『アナと雪の女王』は娘もよく知っているのだ。ウェルテル効果という心理現象があるらしい。新しいiPhoneを手に入れたばかりの娘が、ネットのニュース情報から避けられるはずがない。
(続く)
