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「季節はずれ」が感じさせる気持ち。

 駅の改札を入ってすぐの場所。

 さまざまなポスターが貼ってある。

 大勢の人が行き交うのだから、広告の場所で言えば、一等地に近いのではないか、などと素人は思ってしまうのだけど、駅員だけが利用するドアがあるし、さらには、この場所は、改札を入った人は、ホームに向かって。電車を降りてきた人にとっては、改札を出ることに意識が集中しているはずだから、こうしたポスターなどを見る余裕もないのかもしれない。

 警視庁や、AEDに関するポスターも並んでいるから、その場所は、「公共的な意味合い」があるとも思えたのだけど、目に入ったのは、熱中症を呼びかける東京消防庁のポスターだった。

 確かに、今年の夏は暑く、熱中症で救急車で運ばれる人も多く、犠牲者まで出たのだし、とても大事なことを訴えている。

 自分自身も、気をつけていたけれど、寝ている間に冷房が切れて、起きる時に頭痛がすることもあって、振り返れば、あのときは熱中症になっていたのかもしれないと思い、少し怖くもなる。

 だけど、気温が低くなってくると、そういう気持ちは、あっという間に忘れてしまう。

 だから、そういう「季節はずれ」になってしまったポスターなどは、たった1ヶ月くらいや、2ヶ月くらい前にも関わらず、実際の時間以上に昔のものに思えてしまって、そこにすでに懐かしさが漂っている。

 あるものは変わらないのに、ただ季節が移っただけで、違うものになっているようにさえ見える。

 どうやら、このポスターは、東京消防庁で初めてメジャーリーガーが起用されていたことも、その季節が過ぎて、初めて知った。

 そういう華やかさが込められているのに、それでも、時間が過ぎると、ポスターから、その光が明らかに減っている。

 時間の力は、改めてすごい、と思った。






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