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一人暮らしの虚弱民に、ちいさな食洗機という友達ができた話

 家電を愛している。体が弱くすぐ疲れるので丁寧な家事はもってのほかで、家電で楽できるなら大歓迎、というスタンスなこともあり、各種家電を(お財布の許す限り)迎え入れている。

 ところで、家事の中で私が一番億劫なのは掃除や片付けだ。特に食器洗い。料理も別に好きではないが、食べることが好きなので、渋々やる。でも使った調理器具や食器の片付けは、「見なかったことにしたい……」になる。
 夕飯の後は大抵、お風呂入らなきゃ→でもその前に皿洗いしておきたい→でも皿洗い面倒→でも風呂上がった後に皿洗いはもっと面倒……と負のループに陥り、時間ばかりが過ぎていく。
 そこで食洗機を、となったのだが、一般的な食洗機は家族向けのものがメインでサイズが大きい。一人暮らしの小さなキッチンには入りきらないことも多いだろう。私の部屋の場合、入りそうな大きさのものもあったけれど、調理するスペースがなくなる。シンク、食洗機、コンロ、以上、になってしまう。

一人暮らし向け食器洗い乾燥機、SOLOTAくんとの出会い

 食洗機欲しいけど、でかいな……と思っていた中、検索中のブラウザの中に現れたのがパナソニックの食洗機、SOLOTAだ。「ソロ」と名前に入るだけあって、一人暮らしの人をターゲットにしている。なので、ちいちゃい。サイズを調べると、私の広くないキッチンに設置しても調理スペースは残る。お値段も私のお財布がギリ許す、4万円以下。(※購入当時)
 これじゃん! となり、早速家電量販店に実物を見に行った。迫力のあるボディの多い食洗機たちの中、SOLOTAは、ちんまりと売り場に並んでいた。横幅も厚みもある他の食洗機に比べると、どこかおもちゃ感もある。扉を開けて庫内をのぞくと、わかっていたことだけれど、やっぱ狭いね、になった。高さも横幅も奥行きも、横に並ぶ諸先輩方と比べると頼りない。フライパンやお鍋は到底無理だし(そもそも食洗機不可のものも多いが)、高さのあるグラスや、深すぎる大きな鉢なんかも入らなそう。
 そこで一度冷静になり、扉を閉めた。安い買い物ではないし、何より、『買ったはいいけど自分のライフスタイルに合わなくて使わなかった』になる可能性もある。家電好きを自負するだけあって、今までの人生で様々な家電を迎え、残念ながら相棒とならずお蔵入りになったものも多々ある。
 ちょっと落ち着こう。もう少しよく考えよう。衝動買いしちゃったけどすぐ使わなくなっちゃった、で諦められる額ではないし。そう思ってお店を後にした。

 だがソロタくんは、その後も私の頭の中に残り続けた。なんせ、「皿洗いが面倒でなかなか腰が上がらず風呂に入るのも遅れ結果寝るのも遅くなる」の負のループがいつまでも続いたからだ。
 体が弱いからきちんと休養をとりたいのに、弱いからこそ家事に割く気力と体力がない。一人暮らしだから当然、代わりにやってくれる誰かもいない。休養が短ければ必然的に体調も崩れる。
 これはダメだ。頼るしかない。使わないかもしれない、でなく、なにがなんでも活用すればいい。そう思って、いよいよSOLOTAを迎え入れる覚悟を決めた。

“執事”でなく、“頼れる友達”のSOLOTA

 購入したソロタを早速キッチンに設置した。一人で。本当に本当にわかっていたことだけど、小さい。一人分しか入らないのはもちろん、使ったお皿の形状や枚数によっては一人×一食分も入りきらないこともある。
 さらに一人で設置したということは水道工事が必要なかったということで、すなわち給水は、毎度自分でタンクに水を入れる方式である。それがちょっと面倒なのはもちろん、私がガサツなだけかもしれないが、給水時によく水をこぼす。水道の蛇口から直接タンクに水を入れると、徐々にタンクが重くなってきて、虚弱の貧弱な腕では辛くなり照準がブレるのだ。ケトルなど水の移し替えのしやすいものを利用すれば良いのだけれど、それすら面倒がる人間(私)は、多少こぼしをしてでもつい水道から直接補給をしてしまう。そして水にまみれたタンクを拭き取り、ガコンと給水部分にはめて、スイッチを押す。
 家事を楽にする家電なんだけれど、サイズと仕様上仕方ないとはいえ、ちょっと面倒臭い。でもすごく助かりはする。
 「わたくしに全てお任せください……(イケボ)」な執事タイプではなくて、「ほら、片付け手伝うから! 一緒にやっちゃお!」の頼れる友達タイプ、と言った感じ。実際、SOLOTAに全て入りきらなくても大半を任せられるので、残った皿や調理器具だけ洗えば済むという気楽さは私には随分な助けになった。
 疲れ果てて家事をする気力がない時、体調を崩して起き上がることすらしんどい時。通りかかったキッチンのシンクに洗い物が積み上がっていないだけでも、気分は楽になる。お風呂に入る前に皿洗いしなきゃ、のハードルも相当低くなった。
 小さいしたくさんは入らないし、結局買っても使わないかも……の懸念は「SOLOTAが洗ってくれない形状のものは使わない」でクリアした。調理器具もコンパクトな食洗機可のものを買うことで、料理のハードルすら下げてくれた。
 一家電ではあるけれど、自分がしんどい時に、全部お任せでなく“腰を上げるきっかけ”を作ってくれるのは、もはや友達と言って差し支えないんじゃないか。
 そんなことを考えながら私は今日も、給水中のタンクをびしゃびしゃにしながら、よいしょとタンクをはめこみ、SOLOTAのスイッチを押す。今日も頼むよ、ソロ太くん。

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