【探本記】 ★3.5:ほどなく、お別れです(3部作)
通勤時間、なんと地獄の片道2時間。
そんな私がオーディブルに出逢った。
勇気を出して月額1500円。
オーディブルで聴いた本の感想をド正直に記します!
著者 : 長月 天音
朗読 : 富岡美沙子
良かった度 : ★★★✴︎ (5段階)
葬儀業界 × 若き仕事女子という "お仕事小説" です。
浜辺美波さん、目黒蓮さんのW主演で映画化もされていますが、小説(原作)とは別物の様な気がします。
1作目 : ほどなくお別れです
2作目 : ほどなくお別れです
「それぞれの灯火」
3作目 : ほどなくお別れです「思い出の箱」
小説は3部作です。
1作目、2作目、3作目と続く中で、だんだんとテーマなり、主人公の能力なりが変化していった感があります。
1作目は葬儀というお仕事小説と合わせて、"見える側の人" というファンタジーを組み合わせた作品でしたが、次作ではこの能力がなりを潜め、純粋に仕事と向き合う内容に変化します。
3作目からは、恋心とともに、現れた「共通の敵」的な存在、葬儀業界に起こる変化の波がメインテーマになります。
全体を通して面白いのですが、もう一歩踏み込んで欲しい!と物足りなさを感じました。
「愛する人との別れ」、「暖かいお見送り」と言う元々泣ける要素満載のテーマですので、欲を言えば、もっとガンガン泣かせて欲しかった。
確かにウルッと来たり、暖かい気持ちになれるのですが、テーマがテーマだけに、『号泣』させて欲しかったというのが正直なところです。
お仕事小説としても、葬儀業界という特殊な職業ですし、宗教やら慣習やらの "中の人" ならではの目線がもっと詳細に語られても良かったかな、ずいぶんあっさりと描写されているなと感じました。
我々の様な一般人でも容易にイメージできることしか描かれていない、葬儀屋さんに対する、新たな発見や、驚きや、リスペクトを抱かせて欲しかったです。
他者の作品と比べても仕方ありませんが、それこそ映画「おくりびと」くらいの、その業界に対する驚きやリスペクト感情を呼び起こされることはありませんでした。
読み物としては本当に面白いし、テンポも良い、自分の仕事を省みるきっかけにもなる作品です。
