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ハロプロのサブスクが超解禁された話。

ハロプロのサブスクが、ついに超解禁された。
「超解禁」って言葉、強すぎる。公式が言うなら、こっちはもう受け取るしかない。

順次解禁でじわじわ来てたのは知ってた。
でも今回、まとめてドカンと来た。
おじさんの生活に、青春が乱入してきた。


ASAYANは戦場だった


私はいわゆるASAYAN世代だ。
世代ってやつは、記憶の奥に「一生消えないBGM」を持っている。

「ふるさと」率いるモーニング娘。vs「BE TOGETHER」鈴木亜美。

オリコンランキング発表の瞬間、空気が変わる。
モー娘。側の緊張感、バチバチ感がすごい。顔が固い。姿勢が固い。呼吸まで固い。

後に「人生って すばらしい」って言ってる人たちが、人生の厳しさを全身で背負ってる。

一方で鈴木亜美。余裕でロケ弁食べてる。

あの“ロケ弁の咀嚼音が勝者”みたいな時間。
勝負の場で飯がうまい人間は強い。メンタルってだいたい三大欲求に出る。

あれがいまだに忘れられない。
オリコン発表の緊張感と、ロケ弁の平常心。
同じ画面で共存していい温度差じゃない。

ASAYANは、夢と恋と、三大欲求の強さを教えてくれた番組だと思う。


夢で恋をした中二病


時は過ぎ、中学2年生のとき。
夢に石川梨華が出てきて恋に落ちた。

夢で恋に落ちるって、人生で一番コスパがいい。

ただ私は、熱しやすく冷めやすい。
なので石川梨華熱は、中学卒業時にはいったん冷めていた。
青春って、短期決戦。短期決戦のくせに、記憶だけは一生残る。


男子校生には強すぎた


男子校って、世界が偏ってる。
女子がいない。比較対象もいない。免疫もない。
そこに「恋のダンスサイト」の衣装。

あれは、目に入った瞬間に脳が処理落ちする。
“刺激”っていうより、ただの情報量。
回線が細いところに、4Kを流してくる感じ。

私は画面を見ながら、机の上のシャーペンを無意味に分解していた。感情の偏差値だけ上がっていく。

でも今思うと、あの処理落ちは衣装のせいだけじゃない。
中学生の私は、人生のいろんな場面で処理落ちしてた。
進路とか、友だちとか、好きとか、嫌いとか。
選べないくせに、選ばされる。生きるってだいたいそういうものだった。

そこで流れてくるのが、あの曲だ。


人生ってすばらしい


そう、「I WISH」。

名曲すぎる。あれはもう、平成の教科書。
教科書って本当は「正解」じゃなくて「持ち帰れる言葉」だと思う。

これだけは言わせてほしい。
「人生って すばらしい」って、あんな真正面に言い切れる人いますか?って話。

中学生の私は、人生がすばらしいかどうかなんて分からなかった。
分からないのに、毎日だけが進む。

でも大人になった今なら分かる。
人生って、すばらしい時もあるし、全然すばらしくない日もある。
むしろ、すばらしくない日の方が多い時期もある。

なのに不思議と、すばらしくない日の帰り道に「I WISH」が効く。
真冬のコンビニ、レジ横の肉まんぐらい効く。

「人生って すばらしい」って、
言い聞かせじゃなくて、再起動ボタンみたいに押せるのが名曲なんだと思う。
押したら全部解決じゃない。でも、とりあえずフリーズは直る。それが救い。


俺、コネを使う


恋に落ちた私は母親のコネを使って、中澤裕子卒業コンサートに行った。
人は熱量が一定量を超えると、倫理よりルート探索を優先する。

席がすごい。前から2列目のど真ん中。
ここまで近いと、もう“観客”じゃない。関係者席。

で、本題はここ。

前座に、松浦亜弥がいた。デビュー前の松浦亜弥。

まわりは「前座の子だな」くらいで見てた。
なんなら着座してしまう輩もいた。

でも、あれは違う。空気がもう“主役のそれ”だった。
声が届くとか、表情が見えるとか、そういう話じゃない。
最初の一歩から、売れる人の歩き方をしてた。
将来のセンターが、まだ前座に紛れてただけ。

平家みちよもいた。もちろんすごい。
でも私はいまだに思う。

「デビュー前の“完成品”を見てしまった」って。

人生の“最高のワンシーン”って、たまに雑に落ちてる。
拾ったら終わり。引き返せない。


順次解禁に私だけ反応する


ハロプロのサブスクは、いきなり全部じゃなくて、1年ほど前から順次解禁されていた。
Apple Musicヘビーユーザーの私もそれを、ちょいちょい拾ってはいたのだ。
感情が順次解禁されていく感じ。

だから妻に言った。

「タンポポ、サブスク解禁されたって」

塩対応だった。


超解禁


で、ここ。
ついにモーニング娘。まで解禁。ここが“超”の部分だと思う。

これまで「聴きたいけど、手間」だったものが生活に戻ってくる。
思い出が合法になった日。

大人になってからの供給は、確かに生活に潤いを与える。
でっかいケルヒャーで砂漠に水をぶっかける感じ。


石川梨華、主婦でいてくれ


で、ここでまたいきなり石川梨華なんだけど。

石川梨華のインスタが、芸能人っぽくない。
すごいリアルな主婦感がある。
「ちゃんと生活してる人」って感じがして、妙に安心する。

中2の私が見たら多分また夢に出てくる。
そして私はまた恋に落ちる。


結局、あややに連れていかれる


そして私は今日も、サブスクであの頃を再生してしまう。
プレイリストの治安が、2001年に戻っていく。

中2の恋も、男子校の動揺も、ロケ弁の温度差も、全部まとめて戻ってくる。
供養のつもりが、普通に再燃だ。

……止まらないのは恋じゃなくて、再生ボタンのほうかもしれない。
心にいっぱいなのも、たぶん“あなた”というより“あの頃”だ。

ちなみに妻の推し活は冷める気配がない。
私は一回冷めたのに、今になってまたドキドキしてる。

サブスクって便利だ。過去が、いつでも刺しに来る。

でも気づくと、指が勝手に別の方へ動いている。
前座だったはずの、あの未来。

結局私は、松浦亜弥に引っ張られていく。
あの時2列目で見た“主役の気配”が、サブスクで回収される。

「このドキドキはなぜ止まらない」
「心にあなたいっぱい」

止まらないのは青春じゃない。
心にいっぱいなのも、あなたじゃなくて、たぶん全部“あの頃の私”だ。

サブスクって便利だ。
過去が、勝手に次の曲を決めてくる。
そして再び、あの頃の松浦亜弥に出会わせてくれた。

今年はウキウキな夏を希望したい。

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