透明な優しさ|102 自分を責める夜
机の上の灯りだけが残る部屋で、
小さなため息をひとつ落とす。
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何もしていないわけじゃないのに、
できなかったことだけが
残る夜がある。
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あのとき、
もっとできたはずだと、
同じ場面を
何度もなぞってしまう。
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誰も責めていないのに、
自分だけが、
自分を見ている。
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その視線は、
ときどき少しだけ鋭い。
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でも――
そのときの自分は、
それしかできなかったのかもしれない。
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責める代わりに、
少しだけ、
距離を置いてみる。
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夜は、
それだけで少し静かになる。
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透明なやさしさは、
昨日の自分を裁かない眼差しの中にある。
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透明なやさしさを、そっと言葉に。
5ppa
