さよなら、わたし。そして、もう一度呼吸するために
ベストレビュアー賞を受賞してから、ずーっと悩んでいた。自分の立ち位置というものについて。
色んな声が届きやすい時代になった。なってしまったからこそ、心ない言葉を真正面から受け取る機会も、とても、とっても多くなった。その度に私は、一人で反省会をした。どう、すれば良かったのか……。アドバイスだったら、一度はしっかり耳を傾けようとする。でも、でも。ただの人格否定に関しては、何も生まないのだ。ただただ、じわじわと心を削られていっただけだった。
こんなことがありました──そう書くのも、一つの方法だったのかもしれない。でも、書けなかった。スクショしておいた画像を貼り付ける……?──私はそれで、逆に炎上してしまいno+eを去った方を知っている。
応援してくれている方がいる。たくさんいる。それもわかっていた。痛いほどに、わかっていた。それなのに、目に入る言葉は──自分に刺さる言葉は、悪意のあるものばかりだった。
書けない……書けない……と、もがいていた時に贈って貰った優しい言葉。自分が辞めたくなってしまった時に見返したい、大切なものマガジン。全部、全部読み返しては、泣いて泣いて……。それでも──それなのに、書くことが出来なかった。読むことが出来なくなった。コメントを残すことが、怖くなってしまった。
もがこうとすればするほど、読めなくなってしまう。海に沈んでいくみたいに。ぷかぷか──深く、深くまで潜ってしまったら、もうなにもできない。呼吸すら、なにも。誰にも、見つけて貰えないくらい深い場所。
今まで頑張って積み上げて来たものだったのに……どうしてだろう。そんな自分に、私自身が一番絶望していた。許せなかった。
どれだけ優しい言葉を掛けて貰っても、残るのは悪い言葉ばかりなのだ。疑心暗鬼になってしまって、周りの方に──気を遣って声を掛けてくれる方に、ただただ申し訳無かった。
楽しい気持ちでno+eに来たはずなのになんでだろう……?私は、なんでこんなに悩んでいるのだろう……。眠れなくなってしまった。ストレスは、食へと繋がってしまう。ウエディングフォトのために、半年間で十五キロ痩せた私は、たったの二ヶ月で、その体重を戻してしまった。
今なら、離れた今なら、その異常さがわかる。でも、でも。その場にいると、わからなくなってくる。悪意のある言葉だったはずなのに、その言葉が本当に私自身なんじゃないか……と、そう錯覚させてしまう力がある。言葉には、びっくりするくらいの力がある。引力がある。
そうして、私は、1400人以上のフォロワーさんと繋がっていた以前のアカウントを消した。
丁寧に積み上げてきた繋がりだったのに、ね。毎日のように読んでくれる方、反応をくれる方、見守ってくれていた方──私の書いた感想文で、「励まされました」と言って下さる方は何人も、何人もいた。私は、その方々に励まされていた。だから、不義理を働いてしまって本当にごめんなさいと今でも思っている。
でも──あの場所にいることで、自分の言葉が壊れていくのが、わかってしまった。書くことを好きでいたい。その気持ちだけは手放したくなかった。
アカウントを消してからの数日は、不思議なほど静かだった。通知も来ない。コメントも来ない。DMもメールも来ない。誰かの声が届かないのは、すこし寂しくて、でも同時に、ひどくほっとした。
やっと、やっと開放された。ああ、こんなにも私は疲れていたのか……と、その時ようやく気づいた。
そこからは、するすると本が読めるようになった。どんどん元気になっていった。離れてからほんの数日。no+e以外の選択肢もたくさんある中で、それでも私は、書きたい気持ちも、no+eが、好きな気持ちも消えていなかった。
私は、弱い。みんなが思っているよりも、ずっとずーっと弱い。でもその弱さを知っているからこそ、言葉にすがって生きてきたのだと思う。
沈んでしまった海の底から、私は今、静かに浮かび上がっている。ぷかぷか──とてもゆっくりだけれど、それでも確かに。
白いバラの花言葉は──
新たな始まり。約束を守る。
もし、またどこかで私の言葉に触れてくれる人がいたら──その時は、どうかそっと受け取って貰えると嬉しいです。
改めて、よろしくお願いいたします。
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップは、作りたいと思っているZINE制作費に充てさせていただきます🐕