着る思い出「リーバイス501」のジーンズ
深夜に眠れなくて、ネットショッピングしていた。段々と暖かくなってきたし、最近買っていない洋服が欲しくなった。自分の歳ともなると、ファッションのトレンドも何周か周って経験している。最新トレンドもあってないよなものである。自分の洋服の原点は、POPEYEというメンズ雜誌を中学生の頃から読むようになったことだった。
その雜誌で出会った象徴的なアイテムに、「リーバイスの501」というジーンズの基本的な型番がある。もう数十年前から生産されているそのベーシックなモデルは、生産国さえアメリカから他国へ変わってしまったが、今も販売されている。自分にとっては基本のきの字の洋服だ。
その深夜のショッピングの日付を振り返るとちょうど3月20日だった。春分の日である。計算していたわけではなく、衝動で買った日。それでもその日は、意味のある暦だった。
若い時にファッション業界で働いていた時があった。当時は、アメリカンカジュアルが全盛の時だった。だから、自分のファション感覚は根強くそのアメリカに影響を受けた。
ファストファッションが、世に幅を利かせてしばらく経つが、最近はあまり買わなくなった。割高でも、ちょっと高めの洋服を買うようなった。その方が着ていても所有していても、満たされるのだ。
春分の日の深夜は、懐かしいそのリーバイスの501のウォッシュされず糊が落とされていない、原点の定番のジーンズに食指が伸びた。501を若い人にも分かりやすく説明すると、靴で言うコンバースの白いキャンバス地のシンプルなシューズみたいな感じだ。余計なものが何もなく他のアイテムと合わせやすいファッションアイテム。
パンツのスタイルも、その定番の501のジーンズのようなストレートなもの。そして少し太い型。あきらかに太いモデル。今ではあまり見かけなくなったが細いスキニーデニム。ラッパのように末広がりのもの。ワークパンツなどなど。要は、ストレート、太い、細い、変わり種。
そして、中学生の時に愛読書だったPOPEYEでは、そのジーンズの洗い方まで学んだのであった。ただのジーンズなのに、青春期の思い出から青年期を経て今も愛用できる他にはないアイテムだ。何本も買って、何本も着倒した。着る思い出「リーバイスの501」。人生共に歩いてきたジーンズ。
気づくと部屋のエアコンがなくても過ごせるようになった。その季節感が、アパレル好きな心を動かしたのだろうか。そんな懐かしいジーンズには、コンバースのローカットが似合うと思う。ジーンズが到着したら、教科書通りに裏返して洗濯してから履く。春らしい色のバンダナを添えて。季節が洋服と共に巡っていく。
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