非公式バナーと書かない理由
今日はちょっと細かい話。でもこれ、政治の発信だけじゃなくて、あらゆる「伝える」仕事に通じる話だから、最後まで付き合ってちょうだい。
「非公式」の書き方一つに、戦略がある
国民民主党にはね、「党発表著作物・『こくみんうさぎ』利用ガイドライン」っていうのがあるのよね。そこにはこう書いてある。
⽀援者の皆様が製作した⼆次的著作物を公表する場合には、「⾮公式」であると判別できるようにしてください。
つまり、応援バナーとか作ったら「これは党の公式じゃないですよ」ってわかるようにしろってこと。まあ、当然よね。勝手に作ったものを公式だと思われたら困るもの。
で、このルールに従ってほとんどの人は「非公式バナー」って書くわけ。短くてわかりやすいし、ルールも守れてる。完璧。
でも私は、必ずこう書く。
「本画像はボランティアによって作成されたものであり、非公式です」

長いわね。スペース取るわね。でもこれには、ちゃんと理由があるのよ。
「ボランティア」という言葉を世間に見せる
なぜわざわざこの文章にするのか。それはね、
「国民民主党にはこういうバナーを作ってくれるボランティアがいるんだ」
と世間に知らしめるため。
「非公式バナー」は「公式ではない」ということを表している言葉。でも「ボランティアによって作成された」って書くと一瞬で伝わるわけ。
ああ、これ普通の人が無償で党のために作ったんだって。
「そんな小さい文字、誰も読まないでしょ」って?
そう、ほとんどの人は読まない。でもね、たった一人でも読んでくれればいいのよ。その一人が、「へえ、バナーを作るボランティアなんてあるんだ」って気づいてくれたらそれで十分。
「政治参加の入り口」を見せる
政治に興味はあるけど、どう関わっていいかわからない人って山ほどいるのよね。選挙の手伝いとか街頭演説とかハードル高い。そもそもどんな活動があるのかもよくわからないし「政治活動」って聞いただけで、なんか大変そうで自分には無理って思っちゃう。
でもね「バナーを作る」って、デザインができる人なら家で自分のペースでできるわけ。
「そういうボランティア(政治参加)の方法もあるんだ、私もやってみようかな」って思ってくれる人がいるかもしれない。それって、すごく価値があることじゃないかと私は考えてる。政治参加の入り口を一つ広げることになるんだから。
実際、政治の世界って「体力がある人」「時間がある人」「声が大きい人」ばっかりが活躍できる場所だったと思うのよ。でもそれより、いろんな人がいろんな形で参加できる場なんだとアピールしないと。
デザインが得意な人はバナーを作る。文章が得意な人は政策解説を書く。イラストが得意な人はキャラクターを描く。動画編集が得意な人は切り抜き動画を作る。凍結を恐れず拡散するぜ!っていう恐れを知らぬ者はどんどん拡散する。そういう多様な関わり方があるってことを、ちゃんと見える形で示すのが大事だと思うんだな。
「魅力的な党」だと思わせる効果
もう一つ、戦略的な理由がある。「ボランティアによって作成された」って書くことで「そういう技術を無償で党のために使うほど魅力的な党なんだ」って印象を与える。(いや、そんなこと思う人、1億人に1人いるかいないかだよ、と言われてもそれはかまわない)
考えてみてよ。誰かが自分のスキルを、無償で、時間をかけて、党のために使ってるって。それって相当その党や候補者に魅力を感じてるってことでしょ?お金で依頼されたデザインじゃない。自発的に、応援したいから作ってる。この「自発性」が見えることがすごく重要。
「この党、ボランティアがこんなクオリティの高いものを作るくらい、人を惹きつける何かがあるんだな」って思ってもらえるかもしれない。1億人に1人くらいは。
小さい小さいことに、思いをはせる
ここまで読んで、「そんな細かいこと、意味あるの?」って思った人もいるでしょ。
あるのよ、意味が。
伝えるってことはね、こういう小さい小さいことに思いをはせること。
たかが数文字の違い。でもその数文字にどれだけの情報を込められるか。どれだけの可能性を開けるか。それを考え抜くことが「伝える技術」ってやつなのよ。
「この文言で何が伝わるのか」「他に伝えられることはないのか」「もっと良い言い方はないのか」って一歩踏み込んで考える。そういう積み重ねが、最終的に「伝わる発信」と「伝わらない発信」の差になる。
たった一人の心を動かせればいい
最後にもう一度言うけど、たった一人でも「そういうボランティア(政治参加)の方法もあるんだ、私もやってみようかな」と心を動かせればそれでいいのよ。100人に届かなくてもいい。1000人に読まれなくてもいい。たった一人が、その小さい文字を読んで、何かを感じてくれたら。それで十分なの。その一人が次のボランティアになるかもしれない。その一人が新しい支援者になるかもしれない。その一人が、また別の誰かに伝えてくれるかもしれない。
発信ってね、大砲を撃つことじゃないのよ。小さい種を、丁寧に、あちこちに蒔くことなの。そしてそのほとんどは芽が出ない。それでも蒔く。
「非公式バナー」
と
「本画像はボランティアによって作成されたものであり、非公式です」
この違いに込められた思いと戦略が、長い目で見たら大きな差を生むかもしれない。だから私は、文字数が多くても場所を取るとしても絶対にこう書く。
これが「伝える」ということ。
細かいことを気にしすぎだと思う?いいのよそう思われても。私は広告の世界で20年、こういう「細かいこと」の積み重ねで結果が変わるのを見てきたから。
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