ジュリエット釣り 【毎週ショートショートnote企画参加作品】
「えっ?もうちょっとゆっくりしゃべってくれないか!どうも電波の調子が良くないらしい」
「ジュリエットいわきって言ったのか?違う?ジュリエット植木?ジュリエットは磐城には居らんだろうし、植木もせんだろう。作者はイギリス人だからガーデニングのほうがしっくりくるが。何?そうじゃない?」
「ごめん、よく聞き取れないんだ。えっソビエト受話器。意味分からん。受話器って黒や赤電話の受話器のことか?なつかしいなあ。ゴルバチョフにテレホンカードか。どちらも80年代を彷彿とさせるよ。んっ?違うのか?」
「えっ何?とぼけるのもいい加減にしろ!それは聞き取れた、肝心なところが、何?デュエットチャップリン?なんだ?昭和の歌謡曲みたいだな。何?今、飲み屋なのか?迎えが必要なのか?」
「あっ、なんだ!ジュリエット釣りだったのか?今日はばかにジュリエットが登場するじゃないか。大漁であることを望むが」
この一言で電話が切られた。精一杯頑張ったが命運がつきたようだ。
妻がどうしても私からとりたかった言質は〝ユリエと浮気!〟または〝ユリエと不倫!〟だった。
激しい攻防だったがどちらも私の口が裂けても言うことのできないNGワードだ。
ユリエというのは妻の親友だ。
今私の目の前だ。
それにしても・・・苦しかった・・・汗びっしょりだ。水も欲しい。
スウェット渇きってやつだな・・・・・・もういいか。
(575字)
『本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です』
たらはかに様の毎週ショート&ショートnoteに参加しました!
それにしてもこのお題、難易度高くて大変苦しかったです。
カンベンしてください!お願いですから許してください!
