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ひろがれ!快眠の「わ」Vol.11

老舗ってだけで飯は食えん!ふとん屋さんの本当の価値とは?⑤

 はい!本日は、2010年から2013年にかけて取り組んだお話しです。私のお店の隅っこの小さなスペースから始まった、オーダーメイド寝具システム【FITLABO】。導入するまでも悪戦苦闘でしたが、ここから商品をお客様に届けるまでにも悪戦苦闘の毎日を迎えます。ですが、あることをキッカケにじわじわと新規のお客様が来るようになりました。さて何をしたのでしょうか?ご覧ください!

目の前のことしか見えてなかったんです。

 「お前、これどうやってお客さん呼ぶんや!?」
 オーダーメイドシステムを導入してすぐに、父親が言った言葉です。どうやってって。。。来たお客さんに声かけて、体験してもらえばいいんやん!そう思っていました。しかし、当時のウチのお店は新規のお客さまはそんなに来ません。また来たとしても、オーダーメイドまくらが欲しいとは限りません。
 私は、当初。顧客にオーダーメイドまくらが作れるようになったと宣伝すれば売れると思っていたのです。ですが、顧客の多くは60代オーバー。そして、まくらなんてソバ枕やパイプ枕で充分と思っている人が多かったこともあり、【まくら一つに1.5万円なんて高い】というイメージが顧客にもウチの家族にもありました。
 そうなんです。導入して告知すれば売れると思っていたのですが、実際はそうではなかったんです。事実、常連さんに話をしたところ、「そんな高い枕・・・私の頭はそんなに高級じゃないわいね。」と皮肉を言われる始末。だいぶというか、かなり誤算です💦 でも導入したし、前回も書きましたが、やらなければ未来がないので必死で色々と取り組みました。
 まずは、ポスティング。自分でチラシを作って、自分の足で近所をまわってポスティング。1日100~150件ほど。1時間ほどかけてまわりました。それから、顧客の中でも特にお得意さんに、「初のシステムなので、実験台になってもらいたい」と懇願して計測させてもらいました。初めてのことなので、マニュアルはあるのですが、トラブルばかり起こします。たしか、最初のお客さまにオーダーメイドまくらを作った時は1時間半ほど時間がかかりました。(ちなみに今は30分ほどで出来上がりです)

ホームページを開設し、ブログを300投稿する

 こんな状態で、家族は誰も手伝ってはくれません。なので、初年度の販売数は1年間で20個ほど。月に2個も出ないような状況でした。どうしよう!どうしたらいい!?問屋さんに聞いても答えは持っていなかったので、西川リビング㈱の担当者さんに相談します。
 すると、全国120店舗あるFITLABOの加盟店さんの中から、ヒントをくれるお店を紹介してもらい、そのお店の方に現状を報告しました。
 接客方法や計測方法、フィッティングの仕方など、マニュアルだけでは分からないことを沢山教えてもらえたのですが、一番重要だった言葉は

「このビジネスモデルは、新規のお客さんの獲得なんだよ。」
「だから、ホームページはちゃんと持ってないと!」

です。
 あの頃、ホームページを持たない会社は、会社として存在してないと言われていた時代です。その当時、私たちはホームページを持っていませんでしたので、まさに存在してない状態。急いで制作会社を探しました。
 しかし、2社ほど話したのですが、どちらも30万円ほどします。当時のウチにはとても出せる金額ではありませんでした。困ったので、知人に相談したところ、「駆け出しのWEB制作会社があるから、そこに話してみたら?」と言われたので、さっそく相談しました。

HPの人 「乙丸さん!いくらならホームページにお金かけれますか?」
私    「どうがんばっても5万円!(安っ)」
HPの人 「んー。分かりました。その金額でしましょう!」
私    「えっ!?本当に!?」
HPの人 「その代わり5ページだけね。あとサーバー代は1,980円/月お願いします。」

 こうして、私たちの最初のホームページが出来上がります。店内の写真も撮ってくれて、文章も作ってくれて、とても嬉しかったのを覚えています。
 さらに「ブログをしなさい。」と言われました。SEO対策のためにも毎日1回投稿するように指示されました。「300回書けば、ちゃんと集客できますよ。」この言葉を信じて、それから毎日毎日…毎日毎日ブログを書きました。

週末に家族連れのお客様が来た!!

 2012年の春ごろだったと記憶しています。ある週末の日曜日。お店に小さいお子さんを連れたご夫婦が来店されます。
 「すいません。こちらにオーダーメイドまくらが体験できると書いてあったのですが、出来ますか?」

 もちろん!もちろんです!と言って、計測システムを使用してオーダーメイドまくらを作りました。ちなみに、このシステムには流れがあります。

  1. カウンセリング

  2. 全身測定

  3. フィッティング

  4. 微調整

 カウンセリングでお客様のお悩みや問題をお聞きし、計測器で全身を測定。その後に計測結果を説明して、目の前で枕を作成します。出来上がったまくらをフィッティングしてもらい、高さの微調整をします。
 この作業を当時は一人でしていましたので、それなりに時間が掛かります。
 ですが、家族連れのお客さまは、嫌な顔一つせず、じっくり待ってくれて枕を体験したら、「うん!これ気持ちいいっ!これにします!」と即決してくれます。

 私は、この時初めてホームページのパワーを感じました。このお客さまは
オーダーメイドまくらがどんなものか?
いくらくらいするものか?
どんなお店が扱っているのか?
 こういったことを事前に調べて来てくれているのです。だから、自分が求めているもので納得出来たら買いたいと思って来てくれてたのです。
 今までのウチの商売では、考えられない商品の売れ方でした。商品価値の高いものを顧客に販売していた私たち。そこにはお客様の悩みや問題を解決するという視点が乏しく、価格勝負で販売するのが当たり前になっていたのです。
 ですので、お客様の方から「買います!」と言われることに慣れていませんでした。今、自分自身で振り返って、書きながら「ありえんな!」と思いますが💦あの頃は、まだ昔のやり方が通用していた時代だったんだと思います。

ブログを300回書いた結果

 それからも週末になると新規のお客様がご来店されます。20~30代の方がほとんどです。多くの方がオーダーメイドまくらを探してお店に来られます。私も毎日、ブログを更新しました。ご来店になられたお客様のことを、書きました。

  • 何に悩んで来店したのか?

  • オーダーメイドシステムの計測結果

  • フィッティングした時の感想

  • お客さまとの会話

 そのブログを見て、またお客様が来てくれます。おかげで2012年度は、オーダーメイドまくらの販売数が100個を超えました。ブログが300回以上になった2013年度は200個以上販売出来ました。
 こうなると、お店のフンイキが変わりだします。
 まず、家族が私のことを認めだします(笑)。全ての作業を一人でしているとお客さまを待たせることになるため、姉が手伝ってくれるようになりました。以前は「まくら一つ売るのに1時間もかかるなんて!」と文句ばっかり言ってた両親も、お客様が待ってる間に商品紹介をするようになりました。
 そして、何より週末の店内が賑やかになってきました。小さいお子さんが店内を走り回ったり、お客様の声が飛び交ったり、わいわいと賑やかなお店に変わっていったのです。
 また、何よりもありがたいことは、ご購入されたお客様から感謝されることです。商品を販売して感謝される。商売している人なら誰でも思うと思います。「この商売していて良かった!」と。当時、この言葉を何度も嚙み締めながら日々がんばっていましたね。

次回は、「思い出に残る接客」

 さて次回は、今日だけでは伝えられなかった。お客さまとのやりとりについて、具体的な内容をお伝えしたいと思います。どの接客も忘れられない思い出で、笑いあり・涙なしのお話し。あっ!涙ありのお話しも実はあります。でも、それはここでは無く、私の著書のおわりにに書かせてもらいました。

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