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悲しみは置いていけなくても、時間は進んでしまうから

昔から知っている、
当たり前のようにそばにいた人が
もうこの世界にいない。

それを頭では理解しているのに、
ふとした瞬間、
いつも通り連絡できそうな気がしてしまう。

「もういない」
その事実が、
何度も何度も胸に落ちてくる。

悲しくても
寂しくても
心が追いついていなくても

毎日は、何事もなかったように進んでいく。

朝が来て
仕事や家事があって
笑わなきゃいけない場面もあって

そのたびに、
自分だけが取り残されているような
不思議な感覚になる。

思い出すのは、
特別な出来事じゃないことが多い。

何気ない会話
どうでもいいやりとり
一緒に過ごした、普通の時間

「あの時間は、もう戻らない」

そう気づくたびに、
心がぎゅっと苦しくなる。

それだけ大切な関係だったという証拠だ。

無理に前を向かなくていい。
元気そうに振る舞わなくていい。
「もう大丈夫」と思えなくてもいい。

悲しみは、乗り越えるものじゃなく
抱えながら生きていくものだから。

今日、笑えたとしても
明日、また泣いてしまっても
それでいい。

進んでしまう時間の中で、
立ち止まる日があってもいい。

あなたが今も思い出しているその人は、
あなたの人生の中に
ちゃんと生きている。

忘れられないのは、
それだけ確かに一緒に生きた証だから。

心が苦しい夜は、
「こんなふうに苦しくなるほど
大切な人がいたんだな」
そう思えなくてもいい。

ただ、
苦しいままで、生きていていい。

それだけを、
今日はそっと覚えていてほしい。

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