「片付けができない」のはなぜ?脳の特性を知り、仕組みとスモールステップで暮らしを整えるヒント
「片付けようと思っているのに、どこから手をつけていいか分からない」 「引き出しやクローゼットがいつも散らかっていて、探し物ばかりしている」 「『片付けられない自分はだらしない』と落ち込んでしまう」

日常生活の中で、このような「片付けができない」悩みを抱えている方は決して少なくありません。家族や周囲から「怠けている」「片付ける気がない」と誤解されやすく、自分を責めて自信をなくしてしまう悪循環に陥りがちです。
しかし、片付けが苦手なのは、決してあなたの根性や人間性の問題ではありません。そこには脳の特性や、心身のエネルギー不足が深く関係しています。
今回は、片付けができない背景にある理由や、無理なくお部屋をすっきりさせるための仕組みづくりのコツ、そして就労支援の現場における環境調整への活かし方について優しく解説します。
1. なぜ「片付け」が難しく感じてしまうのか?
片付けという作業は、実は「高度な脳のチームプレー」を必要とする複雑なタスクです。片付けが苦手になりやすい背景には、以下のような脳の特性(特にADHDなどの発達障害の特性)が影響していることがあります。

「脳の司令塔(ワーキングメモリ)」のキャパシティ 片付けをスムーズに行うには、「どれを残して、どれを捨てるか判断する」「分類する」「収納場所へ運ぶ」という複数の処理を脳内で同時に行う必要があります。脳の「ワーキングメモリ(作業机のようなもの)」が小さめだったり、情報でいっぱいになっていたりすると、どこから手を付ければいいか分からず、脳がフリーズ(思考停止)してしまいます。
「注意の切り替え」や「優先順位」の難しさ 片付けの途中で古い雑誌や思い出の品が見つかると、そちらに注意が完全に移ってしまい、片付けそのものを忘れてしまうことがあります(多動性・衝動性)。また、「今どれを片付けるのが一番大切か」という優先順位を瞬時に決めるのが苦手なことも、片付けが進まない要因です。
「物の定位置(住所)」を決めるのが苦手 片付けの本質は「物を元の場所に戻すこと」ですが、戻すべき「定位置」が曖昧だと、どうしてもその辺に置きっぱなしにしてしまいます。また、引き出しの中にしまい込んで見えなくなると存在自体を忘れてしまう(客観的永続性の弱さ)ため、あえて見える場所に置いておこうとして散らかってしまうケースもあります。
2. 自分を責めずにできる「仕組み」と「スモールステップ」の片付け術
気合で片付けようとするのをやめて、脳に負担をかけない「仕組み」を生活に取り入れていきましょう。

① ゴールを「極限まで小さく」する 「今日はお部屋全体をきれいにしよう」という大きな目標は挫折の元です。目標を細分化(タスクの細分化)し、「今日はこの引き出しの1段だけ整理する」「テーブルの上のゴミを1個だけ捨てる」といった、3分以内で終わる小さな一歩から始めましょう。小さな達成感が次のやる気を引き出します。
② 「放り込むだけ」の仮置きBOXを作る 分類を細かくしすぎると脳が疲れてしまいます。「文房具」「薬」などの細かな仕分けはやめて、「よく使うもの」「とりあえずここに入れるもの」といった、大きめのフタなしボックスを1〜2個用意しましょう。使ったらそこに「放り込むだけ」という1アクションで済む仕組みにするだけで、散らかり具合は劇的に改善します。
③ 「出す・しまう」の工程(アクション数)を減らす 扉を開けて、引き出しを引いて、ケースのフタを開けて片付ける……という工程(アクション数)が多いほど、片付けのハードルは上がります。よく使うものは「フタなしの吊り下げ収納」にするなど、ワンアクションで出し入れできる環境を整えましょう。
3. 就労継続支援B型アドバンスは、整理整頓の「仕組み」を一緒に見つける場所
「片付けができないから、職場で整理整頓ができずに怒られるかもしれない」と心配していませんか?

就労継続支援B型事業所アドバンスでは、片付けや整理整頓の苦手さを個人のスキルのせいにせず、「環境や仕組みで解決する」アプローチを大切にしています。
目で見てわかる「視覚支援」の作業環境: アドバンスの作業スペースでは、どこに何があるかが直感的にわかるよう、引き出しや収納ボックスにイラストや写真のラベル(テプラなど)を貼り、物の「住所」を明確にする工夫を施しています。迷わずに片付けられる環境を事業所全体で作っています。
スモールステップで学ぶ整理のプロセス: ハンドメイドや軽作業を行う際、スタッフが「まずは道具をトレイの上にまとめましょう」「使い終わったこのハサミは元の箱に戻しましょう」と、作業ごとの手順を細分化して優しくサポートします。作業を通して、自然と「整理しながら進める習慣」が身についていきます。
自分に合わせた工夫(取説作り): どんな片付け方法が自分にとって心地よく、維持しやすいのかをスタッフと一緒に考えていきます。ここで見つけた仕組みや工夫は、ご自宅での生活リズムを整えるだけでなく、将来の働く自信にも大きく繋がっていきます。
片付けができないのは、あなたの脳が人一倍一生懸命に動き、情報に溢れて疲れてしまっている証拠でもあります。
新大阪・西中島のアドバンスで、まずは作業を通して「仕組みでこんなにラクに整うんだ!」という安心感を体験してみませんか?私たちがあなたのペースに寄り添い、優しくサポートいたします。
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