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できることは、見えてないだけかもしれない

日曜日、髪を50cm切った。 娘は35cm。

親子で、3回目と2回目のヘアドネーション。

50cmが想像つかない人がいるかもしれないので補足すると、椅子に座ると座面につくくらいの髪を、肩くらいまで切ったということ。


✦ ヘアドネーションとは?

ヘアドネーションは、髪の毛を寄付する活動だ。
病気や治療で髪を失った子どもたちのために、人毛のウィッグを作る。

美容室で切ってもらって、美容室が送ってくれる。
自分がやることは、伸ばして、切ってもらうだけ。

寄付だから無料で切ってもらえるわけじゃない。
手数料は、私が通っている美容室では1人1,000円。

それとは別にカット代もかかる。


✦ 髪へのこだわり

高校生の頃からずっとロングだった。

25歳くらいまでは夜職もやっていたから、頻繁に美容室に通っていた。
カラーとカットで20,000円〜25,000円。

多い時は月1回。
長さは変えたくないから揃えるだけなのに、毎回ロング料金。

トリートメントを入れるともっとかかる。

髪にはこだわりがあった。
でも、子どもが生まれたら変わった。

赤ちゃんって髪の毛を引っ張る。
ちょっとかがんでお世話しようとしても、まず髪を結ばないといけない。

友人の子どもを抱っこする時には、長い髪が不快じゃないか気になった。

髪は「こだわるもの」から「邪魔にならないように管理するもの」に変わっていた。


✦ 知っただけだった

1回目のヘアドネーションは、子どもが1歳くらいの頃だから、もう10年以上前になる。

きっかけは大したことじゃない。
そういう団体があるって知っただけ。

ずっとロングだったけど、もうこだわる理由もなかった。
誰かの役に立てるなら、バッサリいってみようかと思った。

中学生以来のボブ。

周りはびっくりしていた。
「そんなのあるんだ」って、知らない人がほとんどだった。

知らなかったら、私も一生やらなかったと思う。


✦ 「やりたい」って言った娘

娘もロングだった。それまでは家で私が切っていた。
私も自分の髪は自分で切って揃えていたから、娘の髪も同じように。

娘が初めてやったのは、寄付できる最低の長さが一時的に短くなっていた時期だった。
ボブにしてやっとギリギリ足りるくらい。

もともとは、ちょっと切るくらいのつもりで初めての美容室体験をさせる予定だった。

でも、病気や治療で髪を必要としている子どもがいること、この髪の毛がその子たちの役に立つかもしれないことを説明したら、「やりたい」と言った。

初めての美容室で、バッサリ切った。

強制したわけじゃない。
説明したら、自分で選んだ。


✦ 母の帽子

母はガンだった。
治療で髪が抜けて、医療用の帽子をかぶっていた。

母自身はウィッグを希望しなかった。

でも、希望する人の気持ちはわかる。

私はロングだった頃、ショートやミディアムのウィッグをいくつか持っていた。
人毛と人工毛では質感が違う。

小さい子どもが、人毛の手触りのいいウィッグに憧れる気持ち。
わかる。

若い頃は自分も髪にめちゃくちゃこだわっていたから。
女性だから、かもしれない。

1回目は「知っただけ」で始めた。

でも2回目からは、母の姿を知っていたから、届く先の景色が少しだけ想像できた。


✦ 3回目で感じた老い

今回は50cm切った。3回目。

50cmを超える長さの寄付はすごく少ないらしい。
だからそれを目標に伸ばしていた。

カラーもカラートリートメントで極力痛まないよう、ドライヤーも冷風。
ヘアケアも欠かさない日々を送ってきた。

髪へのこだわりの対象が「自分」から「他者」に変わっていた。

でも、毛量が明らかに減っていた。
年齢だと思う。

娘の髪と並べたら、キューティクルの差が歴然だった。

老いたな、と思った。
若い髪ってすごく美しい。

毛量が多くて、キューティクルがしっかりしていた頃の髪の方が、きっと役に立てた。

とは思うけど…
でも、たぶんやってない。

若い頃はロングのさらさらヘアーをキープするために美容室に通っていたのだから。


✦ 簡単じゃないことも、ある

スキルはいらない。才能もいらない。

ただ、伸ばすのは簡単じゃないかもしれない。

素の毛量が多い人は、伸ばしている途中の爆発する髪をどう乗り越えるか。それだけでも結構な課題だと思う。

私は在宅だから、ずっとお団子にしていた。
人に会わないから気にする必要がなかった。

ちなみに、noteの挿絵のキャラがお団子なのは、そういう理由。
ヘアゴム1本でぐるぐるっと5秒でお団子にできる。
圧倒的に楽。

短い髪が好きな人にとっては、伸ばし続けること自体が忍耐だ。
スキルはいらないけど、忍耐力はいるかもしれない。


✦ 見えてないだけかもしれない

「そういう団体がある」って知っただけだった。
知る前は、自分にできる社会貢献なんて考えたこともなかった。

知ったから、やってみた。
やってみたら、できた。
一度やったら、続けられた。

特別なことじゃない。

できることは、たぶんある。 まだ見えてないだけで。


髪を切ったけど、キャラクターはこれまで通りお団子ヘアーにしておく。
これまで作った画像がたくさんあるので。


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