「『結婚行進曲』の主役は、いたずら好きな妖精だった?【ピアノ演奏】(5月15日)」
*
そろそろ5月も半ば。来月には今年の前半が終わります。本当に月日の流れは早いですね。
6月。寒冷で日本のモンスーン気候のようなハッキリとした梅雨のない欧米では、
5月に春を迎え、お天気が安定して晴れ間が見える来月6月はイベントに最適な季節。
*
この月を指して、6月の花嫁"June bride"と呼ばれます。
その式典で盛んに奏でられる音楽といえば、
おなじみの「結婚行進曲」ですね。
でも、あなたはこの曲については、結婚式などの音楽ということは知っていても、この曲の背景についてご存知でしょうか。
今日は、このあたりからお話させていただきますね。

*
「結婚行進曲」といえば、
誰もが「パパパ パン、パパパ パン!」という
あの華やかなファンファーレを思い浮かべますよね。
でも、その主役がじつは
「いたずら好きな妖精たち」だということを意識して聴くと、
いつもの景色が少し違って見えてくるかもしれません。
*
メンデルスゾーンが
シェイクスピアの『夏の夜の夢』に音の魔法をかけたのは、彼がまだ17歳の時。
序曲を聴けばわかりますが、
そこには羽音のような弦楽器の刻みがあり、
まるで月明かりの下で踊る妖精の粉が舞っているようです。
劇のクライマックス、人間たちの結婚式で流れるのがあの有名な「結婚行進曲」です。

*
面白いのは、この曲が流れる直前まで、
舞台の上は妖精パックのいたずらによって、
恋の矢印がめちゃくちゃにこんがらがっていたということ。
「好きでもない相手を追いかけ回したり、森を彷徨ったり……」
そんなドタバタ劇を、妖精の王オーベロンが
魔法で「すべては夢だった」と
丸く収めた瞬間に、あの堂々たる行進曲が響き渡るのです。
つまり、あの音色は
単なるお祝いの音楽ではなく、
「理屈を超えた愛の魔法」が完成した合図。
現代の結婚式でも、この曲が選ばれるのは、
二人の門出に「妖精の祝福(=ちょっぴり不思議な運命の力)」を添えたいという
無意識の願いがあるからかもしれませんね。
*
次にこの曲を耳にしたら、
トランペットの音の背後で、ニヤリと笑いながら
飛び去る妖精パックの羽音を探してみてはいかがでしょうか。
それでは、お聴きください。
「メンデルスゾーン 「結婚行進曲」
劇付随音楽『夏の夜の夢』より 作品61-9 」
です。
*
"人生には、魔法にかけられたような瞬間が必要です。"
「メンデルスゾーンが遺したこの祝祭の音色が、あなたの日常という舞台にも、
素敵な『夢』を運んできてくれますように。」
今日も、良い一日になりますように。
(🎹MIYABI)
いいなと思ったら応援しよう!
ご支援くださり、ありがとうございます。くださったチップは、楽譜やご本の購入代金に使わせていただきます。