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「"2倍速の世界"に思う。(9月29日)」

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他人のお皿の上まで気になる、根っからのお節介焼きな私は、気がつけば、周囲の人間観察に勤(いそ)しんでいる。

先日は、電車で隣になった学生さんが観ていたYouTube動画の音声が、イヤホンから漏れ聞こえていることに気づいた。

耳が良いのは、音楽を生業とする者としては良いことなのだが、何気ない生活でも、ふとした弾みで、図らずも他人のお楽しみに同席してしまうのは困ったものである。

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あなたもご存知のYouTubeには、音楽を始めとする様々なコンテンツが投稿されている。私のお隣さんのは、今どきのAiを使った読み上げ音声がしきりと"早口で捲(まく)し立てていた。"

どんな内容かと気になったが、肩越しにスマホの画面を覗き込むことも、ましてや、初対面の相手に

『なにを観ているの?』と、藪から棒に聞くことも出来ない。
やむなくその場は、それ以上の追及は控えた。

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そこから数日、どうしても気になるので、YouTubeついて、ネットを当たってみると、
電車で隣り合わせた学生さんが観ていたのは、YouTube の『ショート動画』らしかった。

"YouTube ショート動画とは、最大3分までの縦型短尺動画で、YouTubeアプリのショートカメラで撮影・編集から投稿までスマホ一つで完結"とある。

さらにショート動画には、作成のためのhow-to(ハウツー)まであって、下記のように解説していた。

"トーク系や解説系の動画では、《作成者が、再生スピードを1.5倍速から2倍速に設定。》これにより動画がテンポよく進行し、視聴者の興味を引き続けることができる。"

つまり、視聴者の動画を視聴する時間を短縮しつつ、内容をしっかりと伝えることができ、特に情報量が多い動画では、この設定が効果的という。

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『百聞は一見にしかず』
ここでも、私のお節介焼きが好奇心を引っ張りだす。
『YouTubeショート』とは、どのようなものかと、読み上げアプリが解説する幾つかの動画を鑑賞した。

だが、私に言わせれば、まさに《立板に水の如く》で、スルスルと右耳から入ってくるものの、頭に残るものは何もなく、そのまま左耳から抜けていく印象を持った。

ことわざの《右の耳から左の耳》または、英語表現の
"Goes in one ear and out the other"
つまりは、聞いたことがすぐに忘れられてしまったり、理解されずに伝わらなかったりする状態である。 

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ショート動画の作成how-toの結論には、
『(1.5倍速から2倍速の再生スピード)設定により、視聴者の集中力を維持し、テンポ良い進行で、視聴者を飽きさせません。』

と言い切っているが、私には、あまりにトークが早すぎて、脳の理解が追いつかず、ひたすら消化不良を溜め込む不愉快を感じるだけだった。

果たして、ショート動画の作成者も、解説するhow-toも、視聴者の共感を得られているのだろうか。
また、このような作品を前に、視聴者は不愉快を感じないのか。私は不思議に思う。

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これらから感じる疑問や疑念を、自分自身に向けると、次のようなことが思い起こされる。

ここ《note》でも、今回のテーマ、他者ないし、世の中で当たり前に受け止められている事柄に異議を申し立てて、反証を試みた時には、長文になりがちである。

読み手に、こちらの意図を分かってもらおうとするとき、初稿の段階では、書き込みが過ぎて、文書が冗長になる。
重複や言いたい事とは関連が薄い段落、切り詰めた方が、読み手には楽に飲み込んでもらえる『冗長なくだり』が存在する。

それら冗長とは、きちんと校正し精査する中で、文書のぜい肉として短くカットすべき対象である。

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今回のテーマである『"2倍速の世界"に思う。』に当てはめると

ショート動画の作成know-howは、
『(1.5倍速から2倍速の再生スピード)設定により、視聴者の集中力を維持し、テンポ良い進行で、視聴者を飽きさせません。』と言う

だが、これは"自らが作り込んだ冗長"に手をつけることなく、『情報の洪水』を和らげる術(すべ)を放棄し、受け手に負担を強いているのではないか。

余分な内容を削り込み、言いたいことの磨き上げを行えば、語りかけを1.5倍や2.0倍にせずとも、通常の速さ(1.0倍)に収まるのではないだろうか。

主なお話として、再生スピード1.5倍速から2倍速のYouTubeショート動画について述べているが、
noteのクリエイターとして、私自身を振り返り、同じ愚を重ねていないかと自問する良い機会となった事を最後に、申し述べておく。

今日も、良い一日になりますように。
(🎹MIYABI)

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