【健康】医学生が伝えたい高血圧についてのまとめ
定期投稿48本目
医学生が伝えたい健康に繋がるまとめVol.1ー高血圧
最終編集:2024/12/13
どうも大学生のryoseiです。
大学で医学の勉強をしている中で、多くの人に伝えたい内容も増えてきました。
今まで2本だけ医学や医療関係の有料記事を書きました。
(『医学生が話したい面白い医学の小話Vol.1,2』)
今日から新しくシリーズを作りたいと思います!
『医学生が伝えたい健康に繋がるまとめ』シリーズという名前でいこうと思っています。
聞いたことあるような話も含めて、原因や予防などについて色々まとめます。
普段の生活で少し意識して行動することで、健康に繋がるかなという内容を中心に記事にしています。
聞いたことがある言葉の意味が分かったり、そういうことだったのかとアハ体験できたり、雑学が増えたりすると思うのでぜひ読んでください!
医療系学生の方にも、予習にでも使っていただけたらと思います。
ほとんど無料で読めるようにしていますが、「さらに詳しく」というところから下は有料記事にさせていただいています。
目次でどんなことを書いているかはわかるので、お金払いたくないけど気になるという方はぜひググっていただければと思います。
逆に、「面白かった・役に立ちそう・ryoseiを応援してあげよう」と思ってくださった方は、この記事を買っていただいたりサポートをしていただければと思います。
前置きが長くなりました。それでは本題に入っていきましょう!
高血圧の予防

「高血圧になる可能性をできるだけ下げてほしい!」
というのが今日一番伝えたい内容なので、これだけまず列挙します笑
すでに知っていることも多いかもしれませんがこれだけは読んで帰ってください!
原因などについてはまた後ろの方で書いています!
なお、心臓や腎臓などに病気を抱えている方は、食事や運動に注意を払わないといけない場合があるので、かかりつけの病院で聞いてみてください!
・減塩を意識する
・カリウムを取る
・運動の習慣
・適度な飲酒
・ストレス緩和
・動脈硬化を予防・改善する食品を摂る
減塩を意識する
日本人は日本食を多く食べていて健康的と言われていますが、日本食の短所として塩分量が多いことが挙げられます。
一日6~7.5g未満に抑えることが推奨されていますが、正直なところ、量まで計算して気にするのはめんどくさいですよね。
とりあえずは減塩に繋がる行動を意識するだけでもいいと思います。
具体的ないい例を既に厚生労働省が用意してくれているので、引用させていただきます。

カリウムを取る
(腎臓に病気を抱えている方はぜひ主治医にご相談を!)
カリウムは腎臓でナトリウムの排泄を促してくれる作用があり、高血圧予防に役立つことがわかっています。
カリウムを多く含む食品は、藻類(昆布や海苔)・果物(バナナやいちご)・アボカド・いも類・豆類・野菜(ほうれん草やニンジン)です。
ぜひ時々意識して食べるようにしてみてください!
運動の習慣
(心疾患を抱えている方はぜひ主治医にご相談を!)
高血圧予防には、30分以上のややきつい有酸素運動が推奨されています。
いきなり頑張りすぎたり、負担を感じたりしないように、少しずつ運動量を増やしていきましょう!
階段を利用したり、ウォーキングをしたりするだけでも違います。
また、ラジオ体操やストレッチを毎日継続するだけでも効果はあるはずです!
僕のおすすめはSwichのリングフィットアドベンチャーです笑。
有酸素・無酸素運動ともにできるので興味がある方はぜひ。
適度な飲酒
そのうち、アルコール特集もやりたいと思っていますが、とりあえず軽く書きます。
・飲み過ぎない
・週2日以上の休肝日
・ゆっくり飲む
・水を飲みながら
・お酒を強要し合わない
厚生労働省の「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」によると、
一日あたりの純アルコール量は約20gと設定されています。
計算式と大体の量を載せておきますね。
純アルコール量(g)=お酒の量(mL)×アルコール度数(%)×0.8(アルコール比重)
以下純アルコール量が約20gに相当する飲酒量
ビール…500mL缶1本
缶チューハイ…7%一缶(350mL)
日本酒…1合(180mL)
ウイスキー…ダブル1杯(60mL)
焼酎…グラス1/2本(100mL)
ワイン…2杯弱(200mL)
ストレス緩和
良質な睡眠を取ったり、リラックスタイムを設けたりしましょう。
副交感神経を優位にする時間をつくることが大切です。
個人的におすすめのリラックスできるBGMとアイテムを載せておきます。
動脈硬化を予防・改善する食品を摂る
大豆や緑黄色野菜、青魚、アボカドなどを食べることで、動脈硬化の予防や改善を期待することができます。
ただし、何事も食べ過ぎはよくないので、適度に取り入れるようにしましょう!
高血圧とは?

血圧は「心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力(圧力)」のことをいい、高血圧は文字通り血圧が高い状態のことです。
慢性に続いていれば高血圧症となります。
具体的な数値としては、診察室で測定した時に最高血圧/最低血圧が140/90mmHgを超える場合が高血圧にあたります。
(家で測定するときの基準は135/85mmHg以上です。)
ぜひ健康診断の結果などを見てみてください!
もし最近測っていないなという方は、
スポーツジムや薬局、役所などに無料で測定できる機械が設置されている可能性があるので、
ぜひ測ってみて下さい!
家庭用もあります!
高血圧による悪影響とその理由

高血圧が悪いということは一般に言われていますが、それは何故でしょうか?
大きく2つに分けると、血管への影響と心臓への影響があります。
よく使われる比喩ですが、高血圧は水の勢いが強いホースの状態ですね。
強い圧力を受け続けると血管は硬くなったり(動脈硬化)、プラークというコレステロール(脂質)の塊ができたりします。
それによって体中の血管を原因として病気が引き起こされてしまいます。
一部紹介します。
※進行した場合の疾患などを挙げており、少々危機感を煽ってしまうような内容も書いています。過度に心配し過ぎるのもよくないので、適度に心配して予防するようにしましょう!
脳への影響

結論から言うと、高血圧によって脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の可能性が上がってしまいます。
(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の違いなどについてもまとめた脳卒中シリーズをいつか書こうと思います)
くも膜下出血
高血圧や動脈硬化により、脳の動脈に血管の瘤(こぶ)ができます。
これを脳動脈瘤と言います。
瘤が大きくなると脳を圧迫して神経麻痺を起こし、破裂に至るとくも膜下出血となります。
くも膜下出血では突然の激しい頭痛や嘔吐、意識障害が起こり死に至ります。
脳出血
高血圧によって脳内の動脈が脆くなり破綻してしまうことで、脳内に出血が起こります。
出血によって脳が圧迫され、こちらも頭痛・意識障害・麻痺や言語障害などが起きてしまいます。
脳梗塞
脳梗塞とは、血管が詰まることでその先の脳が虚血に陥り壊死してしまうことです。
脳梗塞には心原生・アテローム血栓性・ラクナ梗塞の3種類の病型がありますが、このうちのアテローム血栓性とラクナ梗塞は高血圧がリスクになります。
アテローム血栓…動脈硬化などでプラーク(血管壁から血管内に盛り上がった瘤)ができ、それによって血栓が形成され動脈が閉塞して梗塞に発展してしまう。
ラクナ梗塞…高血圧が持続することで脳の動脈の末梢が硬化・狭小化した結果、閉塞してしまって梗塞してしまう。
脳梗塞では突然の麻痺、感覚障害や、ろれつが回らないなどの言語障害、意識障害が引き起こされます。
眼への影響

眼やこのあと説明する腎臓には激細の動脈がありますが、その分高血圧によってダメージを受けてしまいます。
網膜静脈閉塞症
高血圧や高脂血症、高血糖などをリスクとして生じる疾患です。
網膜の静脈が硬化によって詰まることで血流が停滞し、その結果網膜に十分な酸素・血液が行き渡らなくなってしまい視力低下や視野障害が生じます。
高血圧性網膜症
長期間高血圧が続くことによって網膜に病的な症状を生じる疾患のこと。
網膜の動脈が狭小化したり、出血したり、浮腫が起きたりといった病変が生じます。
進行すると上記の網膜静脈閉塞症などに繋がります。
腎臓への影響

腎臓の機能として、血液をろ過して尿を作るというものは有名ですが、実は血圧調節にも大きく関わっています。
(腎臓編をいつか作ることがあったらそこで詳しく説明します。)
腎臓の機能低下と高血圧は互いに互いを引き起こす悪循環を招きます。
高血圧による腎臓の悪影響は次のような感じです。
腎硬化症
高血圧によって腎臓の中の細い動脈がダメージを受けて硬化し狭小化してしまった結果、やはり血流が悪くなってしまいます。(腎硬化症)
これにより、更なる高血圧を引き起こします。
さらに腎臓がダメージを受けることで、腎臓の機能が著しく低下してしまう慢性腎不全に陥ってしまいます。
慢性腎不全
慢性腎不全は色々と大変な病気です。
症状としては以下のようなものがあります。
・高血圧(めまい、頭痛など)
・肺うっ血や肺水腫(呼吸苦や呼吸困難)
・浮腫(むくみ)
・心臓の負担が増えて心疾患の可能性⇧
慢性腎不全が進行すると、人工透析や腎移植が必要になります。
人工透析のうち血液透析がメジャーですが、なんと一般的な頻度としては1回4時間の透析を週3,4日しないといけません。
大変だと思います。
慢性腎不全も末期に至ると死亡率も上がってしまう恐ろしい病気ですね。
大動脈への影響

腎臓や網膜などの細い血管は繊細なので、高血圧の影響を受けやすいですが、大きい動脈にも影響はあります。
心臓から全身に送り出される血液は、動脈弓→胸部大動脈→腹部大動脈と体の中心を流れます。
大動脈解離
大動脈解離という病名を聞いたことがあるかもしれません。
動脈は3層で構成される管ですが、高血圧などによってダメージを受けたり強い血圧を受けたりすることで、その層の一部が破けて血液が勢いよく入り貯まってしまいます。
それによって突然の胸背部の激痛を始め、動脈の分枝が閉塞することで様々な症状(脳虚血・腸管壊死など)をきたします。
破裂してしまうと大量出血によりショックに至ります。
この大動脈解離の主な原因は高血圧とされています。
大動脈瘤→大動脈瘤破裂
脳動脈瘤と同じように、血圧が高すぎることでホースである血管の一部が押され、瘤ができてしまいます。
これが大動脈瘤ですね。
耐え切れなくなると破裂して大量出血してしまいます。
心臓への影響

狭心症・心筋梗塞
心臓はポンプの役割を担っていますが、心臓から送り出された細目の血管が心臓自体に酸素を送り届けています。これを冠動脈と言います。
この血管が高血圧によって硬化・狭小化することで、やはり血流が悪くなってしまい、最悪閉塞してしまいます。
心筋症(肥大型心筋症)
高血圧により、心臓が血液を送り出す負担が大きくなります。
心臓も筋肉なので、強くなろうと肥大します。一見良い事のように見えますが、そうでもないようです。
まず、心臓内の血液の流れ道が狭くなってしまいます。
また、心臓は上から下に良い感じに電気が流れて上手く収縮することで正常に血液を送り出すことができますが、不均衡に筋肉が発達することで電気の流れ方に不整が生じてしまうこともあります。
以上により、症状としては「胸痛・呼吸困難・動悸・易疲労」などがあります。
また、突然死のリスクでもあります。
その他の悪影響
今までに紹介したものが高血圧の悪影響の全てではありません。僕がまだ知らないものもあると思います。
また、高血圧も基礎疾患の一つなので、明確には言えませんが色々なところで悪影響があります。
高血圧のために、使えない薬が出てくるなど受けることができる医療の幅が狭くなってしまうこともあります。
これは糖尿病など他の基礎疾患でも当てはまりますね。
高血圧の原因

まず先に列挙しておきますね!
・塩分の過剰摂取
・動脈硬化
・喫煙
・肥満
・糖尿病
・運動不足
・多量の飲酒
・ストレス
・体質や遺伝
・加齢
血圧はざっくりと次のように考えることができます。
血圧=血流量×血管抵抗
そうです。中学理科や高校物理で習うオームの法則(電圧=電流×抵抗)と同じ考え方です!
高血圧とはつまり、血流量が増えたり、あるいは血管抵抗が上昇したりすることで起こります。
これをもとに高血圧の原因をいくつか紹介していきます。
塩分
血中のナトリウムNa濃度が上がることで、浸透圧が大きくなります。つまり、血管内に水を引っ張ろうとする作用が強くなるので、結果として血流量が増えて血圧が上昇します。
※浸透圧は高校化学に登場するので知っている方も多いかもしれませんね。日常生活では、ナメクジに塩をかけると縮むことやお漬物などに関係しています!
動脈硬化
高血圧によって血管がダメージを受けることで動脈が硬化しますが、逆に動脈硬化によって高血圧が引き起こされます。
高血圧と動脈硬化は互いに互いを引き起こす負のスパイラルというわけですね。
動脈が硬くなることで、血液が流れにくくなります。流れにくい血管に血を十分流そうとすると、それだけ強い力で送り出さないといけなくなるため血圧も高くなります。
(硬い風船と柔らかい風船を膨らませる時に前者の方が強く息を吐き出さないといけないという喩えがしばしば使われます。)
喫煙
喫煙によって体内に入ってしまう物質の中に、ニコチン・一酸化炭素・活性酸素などの有害物質があります。
ニコチンは交感神経を刺激する作用があるので、血管をギュッと締めてしまいます。
一酸化炭素や活性酸素は血管を傷つけたり、またそれによる炎症から動脈硬化を引き起こしたりします。
たばこは害の多い物であることに間違いはないですが、法律で禁止されているわけではなく、僕の友達や親も吸っているので絶対に吸うなと言う権利はありません。
ただ、自分が一日にどれくらい吸っているのかを把握し、減らせる時は減らしてほしいなと思います。
肥満
正直メカニズムは難しかったので軽く書きます。
→過食により塩分を多く摂取してしまう。
→肥満により血中の脂肪分が増え、血液がドロドロになってしまう。
→首や舌、喉に脂肪がつき睡眠時無呼吸に。
→肥満により過剰に分泌されたインスリンにより、腎臓でNaの再吸収が亢進したり、末梢血管を収縮させるカテコールアミンが分泌されたりするからだそうです。
気になる人は一番下の参考文献にリンクを貼っておくのでぜひご自身で読み解いてください笑。
糖尿病
糖尿病は血中の糖の濃度が異常に上がってしまう病気です。
つまり、塩分過多と同じように、
血液の浸透圧が上昇→血液が水を引っ張っる→血液量増加→高血圧
となります。
また、他の理由として、インスリンが過剰分泌されたり、腎臓にダメージを与えて腎機能低下と高血圧の相互悪影響に繋がったりします。
糖尿病の予防の例として、健康的な食事や適度な運動などがあります。
詳しくはまた「糖尿病編」を作って説明したいと思います。
運動不足
まず、運動不足は上記の肥満に繋がります。
また、運動不足は余分な塩分の排泄不良を招きます。
さらに比較的最近の研究で、運動によってアンジオテンシン受容体(血圧上昇に関わるたんぱく質)が減少することもわかってきたみたいです。
多量の飲酒
適度な飲酒は体にとっていい影響ももたらしますが、やはり飲み過ぎはよくないです。
一次的に血圧は下がりますが、代謝産物が血管にダメージを与えて動脈硬化のリスクになります。
また、アルコールの分解に水が使われたり利尿作用があったりするため、脱水傾向に至ります。そのため血液がドロドロしてしまい、やはり血圧が高くなってしまいます。
また、筋肉を弛緩させたり、神経の活動を抑えたりする作用もあるので、飲酒後の睡眠では舌が落ち込んで睡眠時無呼吸になることもあります。この時体は酸素をなんとか回そうとして高血圧になってしまいます。
ストレス
大きなストレスや長く続くストレスも高血圧を招きます。
ストレスがかかった時、体は闘争・逃走状態(fight or flight)の反応になります。
交感神経の活動が優位になったり、アドレナリンやカテコールアミンと言った血管を収縮させるホルモンの分泌が促進したりします。
そのため血圧が上昇してしまうわけですね。
適度なストレスは大事ですが、過剰なストレスは慢性的な高血圧に繋がるので注意が必要です。
体質や遺伝
高血圧に限らず、糖尿病などの基礎疾患・生活習慣病に広く言えることですが、発症のリスクのひとつに体質や遺伝があります。
そのため、高血圧の人や糖尿病の人を見た時に、その人が怠けていたとは思わないでいただきたいと思います。
二人が同じような生活をしていても、体質や遺伝が原因で片方は高血圧や糖尿病になってしまうこともあり得るということです。
加齢
年を取るにつれ、血管も劣化してしまい動脈が硬化してしまいます。
年を取るにつれ血圧が上がってしまうのもひとつの自然な変化ですが、なるべくいい感じに抑えられるように、それ以外のところで予防するのが大事ですね!
無料エリアはここまでです。
高血圧について少しでも新しい知識やアハ体験があったらいいなと思います。
ここから下は「さらに詳しく」ということで今回優先順位を下げた内容や、雑学などを書いています。返金申請受け付けております!
よかったら読んでください!
ひとまず、ここまで読んでくださってありがとうございます!
この健康シリーズの次回作にご期待ください!
ここから下の内容
・血圧の決まり方
・血圧の値が「126/60」みたいに2つ出てくるのは何故?
・高血圧には大きく2種類ある(本態性&二次性)
・高血圧の基準は場所によって変わる
・世界で初めての血圧測定
・キリンの血圧はめっちゃ高い!
・高血圧の動物
ここから先は
¥ 100
「結構面白かった!」 「役に立ったかも!役に立ちそう!」 「ryoseiを応援してあげてもいいかもな。」 僕の記事を読んでそのように思っていただけたら、ぜひ100円サポートお願いします。 大学生活をより良くするために使いたいと思います。 お願いします!
