カレーが好きなわたし┆エッセイ
夫が遅めの夏休みを取れた平日、ひさしぶりに鎌倉へ出かけた。
お目当ては、いつも行列の絶えない『キャラウェイ』のカレー。
開店前にもかかわらず、すでに店の前には人が並んでいた。でも休日に比べれば、並ぶのを躊躇うような列じゃない。
ほどなくして店内へ案内された。
私たちはふたりともビーフカレーを注文。
驚いたのは、ライスの普通盛りが550gもあること。夫は普通盛り、私はさすがに小盛りにしておいた。
運ばれてきたカレーを見て、小盛りで正解だったと心底思う。
普段のごはんの3倍はあろうかという、山のようなライスが皿の上にのっていた。
カレーはスパイスが効いていて、しっかり辛い。
辛くて、美味しい。
気づけば無言でスプーンが進んでいた。
300gの小盛りでもかなりのボリュームだったけど、ぺろりと完食。
「次はポークかチキンも食べたいね」と言いながら、店を後にした。
帰り道、ふと気づく。
外食でカレーを選ぶことが、いつの間にか多くなっている。
「あ、私って、カレーが好きなんだ」
無意識のうちに、手が伸びている。
そういうものこそ、自分にとって本当に好きなものなのかもしれない。
食べ物や場所、本や映画。
人だって、きっとそう。
「この人が好きだから一緒にいよう」じゃなくて、
「気づけば、この人といたいと思っていた」
「いつの間にか、親友と呼べる存在になっていた」
頭で選ぶよりも先に、
心がそっと手を伸ばしてしまうもの。
それこそが、
本当の“好き”という感覚なのかも。
“わたし”って意外とシンプルにできている。
