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「家族のカタチ」と「受け継がれるイズム」

かつては当たり前だった光景が、今ではすっかり見られなくなってきました。

例えば、家族三世代での田植えや稲刈り。
縁側で祖母がゼンマイを干す姿。
畑で採れた野菜を塩漬けにし、季節が変わっても食卓に彩りを添えてくれていたこと。

大家族が一つ屋根の下に暮らし、生活の知恵や手間が日常の中にあった時代。
それが今、核家族化の流れとともに、静かに姿を消しつつあります。

今は、必要なものはお金を出せばすぐ手に入る。
手間をかけて作るよりも、買った方が早くて確実。
それが「便利」という時代の価値観です。

でも――
旬を待ち、保存の工夫をこらし、日々の食に向き合っていた過去の手間。
それは今や、とても希少で、豊かさの象徴のようにも思えてきます。

高齢者の一人暮らしが増え、農業をやりたくても体力的に難しい。
干した野菜を食べる家族もいない。
こうして昔の生業や営みは、少しずつ、静かにその役目を終えていくようです。

でも、だからこそ希望もあります。

今、その手間や想いを、志のある「個人」や「チーム」が新たな形で引き継ぎ始めています。

農業を志す若い方々。
地元の素材を使ってクラフトジンをつくる人。
昔の保存食を現代風にアレンジして商品にする人。
家族の形ではなく、想いを引き継ぐ人たちによって、受け継がれていくイズム。

それはきっと、これからの新しい「家族のカタチ」なのかもしれません。

時代は繰り返すといいます。
だとすれば、私たちが子どもの頃に見ていたあの光景の中に、未来をつくるヒントが眠っているのではないでしょうか。

この時期、祖母の家で見られる当たり前の光景
(ゼンマイを干しています)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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