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【アンの制作日記】涙なしでは語れん(カメポン編)

はじまりの浜やで

まいど、柴犬アンやで。

うちらの旅にはな、ちょっと特別な仲間がいてん。

その名も――カメポン。

今日はその出会いの話、聞いてってな。

昭和ガメラを意識したストーリーや

いつも死にかけで満身創痍で戦うガメラは、
子供たちに大事なこと残してる

日和佐の夜、ひとつだけ残った卵

徳島県の南に「日和佐」いうて、うみがめの産卵で有名な浜があるんよ。

夏の夜、砂浜がしゅわっと冷えて、波が星みたいにきらめく。

いっせいに子ガメらがパタパタ海へ帰っていく中、砂のくぼみに卵がひとつ、ぽつん。

「おいおい、置いて行かれたんか?」

って胸がきゅっとなってな。

ウチ、鼻先でそっと寄せて、ぺろり。

体温わけるみたいに、ずっと温めた。

やがて殻がコツン…コツン…ほな、出てきたがな。

まるい目で「きゅっ」と鳴いて、最初に見たんがウチやったもんやから

カメポンはウチを“おかあさん”やと思てしもた。

かわいいやろ?

カメポンのママやで

進化の秘石と、子どもの心

旅の途中で手に入れたんが“進化の秘石”。

カメポンにふれるたび、ヒレがぐんと伸びて、泳ぎはジェットみたい。

けどな、中身はずっと子どもや。

「アン、みてみて!」

貝がら集めては褒めてほしそうに見上げてくる。

ウチの合言葉は

「進路は希望やで。ヨーソロー。匂いは地図や」

カメポンもそれ覚えてくれて、
波の向きに合わせて
並走してくれるようになったんよ。

カメポン成長したけど中身は子供のまま

究極進化“アーケロン”へ

試練の海で手に入れた“究極進化の秘石”。

光に包まれたカメポンは、甲羅が岩壁みたいにごつなって、翼みたいな前ヒレで大海を割る

恐竜アーケロンの姿や。

カメポン究極進化や  ポケモンちゃうで

「アン、まかせて!」

って声が聞こえた気がした。

ウチの胸の奥、熱くて痛くて、でも誇らしかった。

守るために、前へ

そこへ現れたんが海竜リヴァイアサン。

黒い外套ヒレが海を裂いて、うねりは街ひとつ飲みこむ勢い。

ウチは止めた。

「カメポン、あかん!いっしょに戻ろ!」

それでもカメポンは振り返らへん。

ガメラみたいにみんなを守るんや

「アンを守る」

その背中が、波間で光った。

アーケロンの甲羅が砲台みたいにきしんで、
渦の芯へ一直線。

ウチ、涙で視界がにじむ。

マーメイド・バンダナ越しに叫んだ。

「カメポォォォーン!」

「帰ってこい!ウチの相棒やろ!」

…海は答えん。

ただ、潮の匂いだけが、まっすぐウチの鼻を抜けていった。

そして、舵を握り直す

旅はつづく。

カメポンの物語も、まだ終わらへん。

だってあの子は、
いつだって“帰ってくる道”を
覚えてるからな。

続きは小説読んでや。

ウチとカメポンの航路、次の港で待っとるで。