【MYOG】オリジナルバックパックを作った話
初投稿です。いきなりの長文で不安です。。
分かりにくい箇所がありましたら申し訳ないです。
自身で後から制作過程を振り返れること、同じようにキットを用いてバックパックをMYOGしようと思う方の参考になればと思い、投稿します。
MYOG歴
2025年の初めからなので、ちょうど1年くらいです。*2026年時点
最初はTRAILSのMYOGキットを購入して始めました。
これまでスタッフサック、ウォレット、ウエストポーチ、レインスカート、ハラマキなどをMYOGしてきました。

バックパックをMYOGしようと思ったワケ
グリーンシーズン(4-11月)は、北アルプスのとある山小屋で働いています。
山小屋勤務中の休日は山を下りて静岡の家に帰るか、そのまま山歩きに出掛けます。北アルプスなので春秋は雪の心配もありますね。
いろいろな用途やパッキングに対応できるような、自分に最適化されたバックパックが欲しいと感じていました。あとそのまま街でも使えるようなデザインがいい。
そんな中、TRAILSのMYOGer Nightに参加し、集いしMYOGerの高い熱量を目の当たりにして自分もやってみたいと背中を押されたのがキッカケです。
あまり複雑で大きいモノをMYOGしていなかったので、多少の不安はありましたが、人に渡すわけでもないし、失敗したらそれも良い思い出として、とりあえずやってみることにしました。

オリジナルバックパックのコンセプト
フレームレスの軽量ザック 肩荷重
UL系のテント泊山行が可能なサイズ
容量可変式(30-40Lくらい)
雪山で使うギアが取り付けられる ワカン、ピッケルなど
なるべくシンプルな見た目
補助で腰荷重にもできるようウエストベルトをつけたい
余裕があるならオリジナルの遊び要素も…
バックパック制作の流れ
制作環境
ミシン:brother parie(パリエ)
刺繡用のコンピューターミシンですが、普通のミシンとしても使えます。
妻が刺繡のハンドメイド小物を販売しており、その制作のため購入したものです。
レシピ購入
今回はPa'lanteのSimple pack kitを用いました。
バックパックのデザインが好きなこと、制作手順がYoutubeで公開されていることが決め手です。
ちなみにこのキット、マテリアル付きのものも販売されているのですが、既にSOLDOUTなので、僕はパターンと説明書のPDFデータを購入しました。(データだと¥2,800です)
PDFデータでの購入なので、型紙におこすのに苦労しました。。。
材料の選定と入手
Simple pack kitで推奨のマテリアルが指定されているので、それをベースに考えながら、TRAILSの店舗でいろいろ相談して以下のように選定しました。
なおキットではインチ表記なのでmmに直して確認します。(1in=25.4mm)
マテリアル
メイン:ダイニーマ グリッドストップ 210D
ポケット:ULTRAストレッチ
ショルダーストラップ:3Dメッシュ
ウレタンフォーム:三和化工 サンペルカ L-1400 厚さ8mm
テープ類 *長さは割愛
ナイロンウェビングテープ 32mm、20mm、13mm
グログランテープ 20mm、10mm
細引き 5mm
ゴム紐
プラスチックパーツ *個数は割愛
シングルアジャストバックル
シングルアジャストホイッスル付きバックル
デュアルアジャストバックル
ラダーロック
ラインロック
ミニバックル
スターナムストラップ
プラスチックパーツもSimple pack kitで指定されたものと、オリジナル要素で使う分から必要数を出しました。
購入先
マテリアル、プラスチックパーツ:TRAILS STORE
ウェビング、グログラン等のテープ類:近所の手芸屋
ウレタンフォーム:モノタロウ
ウレタンフォームとして選定したサンペルカは厚さやサイズを任意にオーダーできます。個人手配だと少し納品まで時間がかかりましたがオススメです。
https://www.monotaro.com/g/02476971/?t.q=L1400G&u6m=eclf
パターンの印刷と結合
さて、PDFデータで購入したパターンを型紙におこす必要があります。
多分そのまま印刷するとA0くらいのサイズなので、業者にオーダーしなければなりません。
後から印刷屋にお願いした人の話を聞いたら、そのままのサイズだと印刷費4,000円くらいしたそうです。
僕の場合は、印刷費をケチって家庭用プリンターで出来る方法にしました。
パターンが書かれたPDFデータを家庭用プリンターで印刷できるA4サイズに分割。(計35ページのA4ファイルになりました)
A4サイズで全て印刷
印刷された35枚をパズルのように重ね合わせて、元のサイズのパターンに戻す。

印刷紙の余白もあるのでピッタリあわずに苦労しました。
(もうだいたいでいいや と大雑把に。。)
ハトロン紙への写し
復元されたパターンにハトロン紙をあて、写します。
黙々とした作業です。結構たのしい。
写し終わったらパターンだけハサミやカッターで切り取り型紙の完成です。

生地裁断
ファブリックに型紙を置いて、それぞれの形に裁断します。
ULTRAストレッチは少し裁断しにくいです。


縫製
準備は整いました。いよいよ縫い合わせてバックパックを作ります。
ミシン糸:ポリエステル糸 #30
針:基本#14 、ストレッチ素材を縫う時はニット用#11
縫い代:
ハーフインチと指定がありますが、あまり気にせず1cmくらい縫い目のピッチ:
これもだいたいです。
直線縫い 7ステッチ/2.5cm 、ジグザク縫い 2.5cm 幅 5mm
以下、すごいざっくりとした縫製フローです。
ストレッチ素材(ポケット類)のパイピング処理
ショルダーストラップの縫製
バックパネル、フロントパネル、ショルダーストラップの縫製
サイドパネルの縫製、全体を袋縫いしてバックパックの形状に
チェストストラップなど、最後の仕上げをして完成
Youtubeの手順を参考にしつつ、キットにはないオリジナル要素もあるので、適宜確認しながら進めます。
苦戦したところ
ストレッチ素材とゴム紐を縫うときはズレやすい
➡ニット用針にしたらかなり改善して縫いやすくなったショルダーストラップはポケット類も含めるとかなり厚みがあり、縫うのにパワーがいる。

ストレッチ素材同士を縫うのは難しい
すこしよれてしまった






38mmのウェビングテープでループをつけた
完成
制作に要した期間は型紙をおこすところから含めて、約1ヶ月半です。


こだわり
完成して、改めてこだわったポイントに触れたいと思います。
2ラインのサイドコンプレッション
➡ワカンやスノーシューも取り付けられるようにピッケル用ギアループ
➡初めて買ったミレーのザックからリユースショルダーストラップのループ
➡カメラバックを胸の前に後付けできるようにウエストベルト用のループ
➡ウエストベルトが脱着でき、補助で腰荷重にできる暗闇で光るイニシャルのワッペン
➡蓄光糸でイニシャルを刺繡。ちょっとした遊び心


使ってみて
日帰り登山や旅行などで何度か使用してみました。
特に不自由なく使えます!うれしい!
ちょっと気になる点としては、
背面長が合っていないのか、ショルダーストラップを締めると肩に隙間ができる
重量が増えるとバックパックが腰に下がってくる感覚がある
サイドポケットのホールド力が弱い
この辺りはパターンを分割印刷して結合したことで、実寸が少し変わった影響もあるのかなと思います。

さいごに
ファブリックやプラパーツの購入でお世話になっているTRAILSのMYOGer NIGHT06にてこのバックパックを発表させていただきました。
集う皆さまは、すでに自身のガレージブランドを立ち上げた人もいる大先輩ばかりで、披露すること自体に若干の抵抗はありましたが、温かく受け入れてもらえました。

自分が作れるようになったことで、他の人のMYOGを見る目も養われたように思います。
MYOGは個人に最適化して、自分が必要なものを作ることです。
この人は何でこれを作ったんだろう、どうしてこういう構造にしたのか。MYOGしたものから、その人のスタイルや思想まで考察できることが楽しいですよね。
以上長文となりましたが、お付き合い下さりありがとうございました。
