根本宗子さんのカリスマ性は日本の文化を壊す
逆風の中でスタートしたTravis Japan松田元太君主演のフジテレビ火9ドラマ「人事の人見」でしたが、たまたま共演者(鈴木保奈美氏他)が出演したTBSラジオでは他局にもかかわらず2回も告知してもらい、今日なんぞは放送日にあわせたかのように元太君はバナナサンドのSPに出演し、その裏の「さんま御殿」には妹さんのUN1CON・KOKOROさんが出るという“祭り”状態。元太君もってますね。
で、今日のめざましジャンケンには新納慎也さんが出演していましたが、今日の「人事の人見」は新納慎也回でした。フジテレビがあんな状況なのでスポットCMが何十回も流れ、それだけでもかなりの露出度。新納さんももってるかもしれません。
その新納さんも出演していたフジテレビの番組「演劇人が酔いしれる夜~下北沢NIGHTMARE」という番組で根本宗子さんという方がものすごいことを言っていました。
この番組はホスト役の演劇人が仲間を集めて酒席で芝居について語り合うというもので、その回のホスト(ホステス)が根本宗子さんだったのですが、彼女は、
「今の演劇界の現状を打破するには本数減らすしかない」と言い始めたのです。
今はとにかく演劇の数が多すぎる
「これやんなくてよくない?」というのがある。
出たくないのに事務所にいわれて出てるみたいな人もいる。
ここは本数を減らして質を上げるしかない。
なかでも「やんなくてもよくない?」は強烈です。
それを見に行っている客もろともディスっています。
「じゃあ根本さんがそういう審査機関をたちあげて…」
とふられると、あわてて自分も審査される立場だとにげますが、もう遅い。だって話はじめのテンションはあきらかに警備室に内線いれて「あいつらツマミ出してちょうだい」というノリでしたから。
それを聴いていた新納さんは
「本数をへらしたら一本一本の質って上がるのかな?」とぼそっとつぶやきます。
根本さん曰く
本数が減れば技量のあるスタッフや俳優にしかオファーがいかなくなるのでふるいにかけられる
今は本数が多すぎるから稽古期間も短くなる
ギャラがあがらないと本数やらなければならない
…のだそう。
でも、その前の週の質問コーナーでの新納さんの発言はある意味根本さんへのアンチテーゼになっていました。
その質問とは
「オーディションにはどうすれば受かりますか?」
というもの。
新納さんの答えは
「受けた方は技術的なことを反省するけど、選ぶ側からすると実は入ってきた時点できまっているんだよね」
というもの。
一方、根本さんは「写真」だと。
「見た目ってことですか?」と質されると、
「この写真でいいと思っての?」という選択のセンスを問うているということだと。
この方は絶対的に自分のセンスに自信をおもちのようです。
さんまさんは「ホンマでっかTV」で「運」についてとりあげたとき、専門家のセンセーに「さんまさんは運を拾うのがうまい」といわれ
「オレは運はつこてへんよ」と返していました。
偶然ではなく必然。
すべて自力本願といいたいのでしょう。
根本さんも同じ種族のようです。
ゆうこりんはさんまさんのそんな発言に対して、「さんまさんは運がいい、(むしろ)運しかない」と突っ込んでいました。さんま氏がいまのようなお笑い怪獣へと進化をとげる分水嶺的な番組「からくりTV」で競演した小倉優子さんの証言は重みがあります。バラエティタレントはいってみればキャラクタービジネスですかトークテクニックがいかにあってもキャラが受けなければ売れません。そこに介在するのは最後は運しかなというわけです。私の記憶だと「からくりTV」初期はまだ「さんまはやかましいだけ」というアンチもけっこういました。
役者もまたキャラクタービジネスという側面をもっていて、「人事の人見」で須永というクセのある役を演じる新納氏はまさに第一印象でオーディションは決まるというのを自ら体現しているようですね。
ここでまた根本さん発言にはなしを戻すと、たとえばスポーツは競技人口が多ければトップリーグのレベルはあがるというのが常です。
ニューヨークのブロードウエイにもオフブロードウエイやオフオフブロードウエイといういわばマイナーリーグのような存在がありますが、「レント」や「コーラスライン」といった作品はオフブロードウェイからの進出です。
もっといえば演劇文化は一部エリートたちのためにあるのではなく、民衆のものです。それを考えると根本氏の物言いはまるでディストピアSFに出てくる長官のようで恐ろしい。
さんまさんや松本人志さんや中居正広さんに起こっていたのは、ある種の「認知の歪み」ではないかと思います。とりあえず根本さんが女性だったのは不幸中の幸いかもしれません。
