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【MIL】トレードはそれ単体で評価すべからず

ブルワーズの先発は今年も火の車。
開幕をMyersとQuintanaを欠いて迎えると、4試合目でCivaleが、8試合目でCortesが離脱。ルーキーのChad Patrickが開幕5戦目で先発デビューし、ときにはElvin RodriguezやTyler Alexanderが先発する事態に陥っています。幸いPatrickは一度も大崩れすることなく試合を作っていますが枚数がどうしようもなく足りません。


そうした中、ブルワーズは開幕10戦目の翌日にトレードを敢行。24歳の右腕Quinn Priesterを獲得しました。

【ブルワーズ獲得】
・Quinn Priester (RHP) (24)

【レッドソックス獲得】
・Yophery Rodriguez (OF) (19) (MIL傘下7位)
・PTBNL
・Competitive Balance Round A(全体33位)の指名権

Priesterは2019年にドラフト1巡目(全体18位)でパイレーツに入団し2023年にデビュー。昨年シーズン途中にレッドソックスに移籍しました。今季は3Aで開幕を迎え、つい4日前に先発登板したばかりでした。


昨年の成績は2チーム合わせて11試合(7先発)49.2イニングを投げ3勝6敗 防御率4.71 rWAR-0.2。いくら元ドラ1とはいえ、彼の対価が19歳の傘下7位外野手と全体33位指名権ではオーバーペイに思えます。

しかしブルワーズの事情をみると必ずしもこのトレードが痛手ではないといえます。今回はこのトレード事情についてざっとお話しします。


○ 投手再生には定評あり

ご存じ、ブルワーズといえば投手の魔改造。ネームバリューに乏しい平凡な投手から次々と平均以上の能力を引き出してきました。現在ロスターにいる投手の多くはDFA、ないしはトレードの弾として加入した選手。今やエース格となったTobias Myersも3年前はマイナーで1勝15敗/防御率7.86でした。


彼らを再生させる力が備わっているブルワーズに、元ドラ1というポテンシャルの塊のような右腕はうってつけではないでしょうか。GMもドラフト時から注目していたそうで、24歳という年齢も込みでPriesterへかける期待は低くないです。


○ 意外と多いプロスペクト外野手

MLBレベルには既にChourio、Frelick、Mitchell、Perkinsといった若手外野手で溢れていますが、マイナーにも傘下トップ30に18~20歳の外野手は6人ランクインしています。特にLuis Lara(20)は超有望株。コンタクトスキルと選球眼に優れる小柄なスイッチヒッターで、ベネズエラ生まれであるという点でタイプはAltuveに近いものを持っています。パワーツールは現状乏しいですが成長曲線はY.Rodと同じと思われ期待が持てます。Y.Rodの放出は決して悲観的になる話ではないと思う。


○ 潤沢なドラフトピック

ブルワーズはトレード前まで、2025年ドラフトで全体100位までに6つも指名権を保有していました。

ブルワーズのドラフト指名権
・20位(1巡目指名権)
・32位(AdamesのFA補償指名権)
・33位(Cometitive Balance Round A指名権)

・59位(2巡目指名権)
・68位(前年契約失敗の補償指名権)
・94位(3巡目指名権)

MLB2025ドラフト

100位以内に6つ持っていたのはブルワーズとオリオールズのみ。ブルワーズフロントはこれだけ潤沢にあるドラフト指名権を1つ失っても惜しくはないと判断し、唯一トレードチップにできるCBPをレッドソックスに提供したとたとみられます。


今回のトレードは単体でみると大負けです。オプション残り1回の元ドラ1を得るのに払ったのが実質若手3枚。しかし、先発の補充が急務だった状況下にしてはほぼ無傷のうまくまとめたトレードだったように思えます。トッププロスペクトはChourioに化ける可能性もありますが、Keston HiuraやCorey Ray、Lewis Brinsonに転がる可能性だってまだまだあります。本当の評価は3, 4年後でしょう。


なんとか月間更新記録継続。

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