派遣バイトの終わりと、海への挑戦。桜満開の休日に誓う新しい夢への準備

4月5日 日曜日
4月
世の中が新しい生活に浮き足立つ中、私のカレンダーにも大きな変化が訪れていました。
今日は、日曜日。
4月に入り、これまで生活を支えてくれていた派遣アルバイトの仕事がふわりと消え、図らずも「休み」となった一日です。
しかし、この空白は決して無意味なものではありませんでした。
いよいよ今週から始まる「海技養成学校」での生活。
それは、私が海運業という未知の世界を目指す、夢の始まりでもあります。
今日は、そんな新しい門出を前に、自分自身の心と環境を整える大切な時間となりました。
夢への第一歩。海技養成学校への「荷出し」を終えて
朝一番で取りかかったのは、新生活に向けた荷造りです。
養成学校へ持ち込む荷物をまとめ、一足先に現地へと送り出しました。
ボストンバッグに荷物を閉じるたび、これまで過ごしてきた日常から少しずつ切り離され、新しい場所へ魂が移動していくような、不思議な高揚感と緊張感がありました。
荷物を載せた宅配便のトラックを見送ったとき、ふと肩の荷が下りたと同時に、「いよいよ後戻りはできないな」という清々しい覚悟が胸に宿りました。
土に触れ、春を感じる。じゃがいも畑の手入れと満開の桜

午後は、冬の間に植えておいたじゃがいも畑へ向かいました。
暖かな春の陽気に誘われてか、土の中から顔を出した苗たちは驚くほどの勢いで成長していました。
指先に土の感触を感じながら手入れをしていると、自然の生命力に圧倒されます。
収穫の時期、私はどこで何をしているだろうか。そんな未来に思いを馳せる時間は、何よりの贅沢でした。
その後、少し足を伸ばして近所の桜祭りへ。
あいにくの曇り空でしたが、視界に飛び込んできたのは、そんな天気を塗りつぶすほどの満開の桜でした。

タイから帰国してからというもの、これほどまでに圧倒的な「日本の春」を感じたのは初めてかもしれません。
淡いピンクのトンネルを歩いていると、ささくれ立っていた心がしっとりと凪いでいくのが分かりました。
やっぱり桜は、いつ見ても最高に綺麗で、日本人の心を原点に戻してくれる力があります。
散歩から帰宅した後は、静かな部屋でコーヒーを淹れ、自分だけの時間をのんびりと過ごしました。
ラスト2日のアルバイト。Woven Cityから大海原へ
明日と明後日。
泣いても笑っても、これが私の「最後のアシ」としての時間です。
勤務先は、トヨタのWoven City。
最先端の街づくりが行われているその場所で、私は最後の2日間を働きます。
正直なところ、もう少し働いて資金を貯めたいという現実的な思いもありますが、夢への号笛はもう鳴り響いています。
本格的な海運業を目指す。
その大きな夢を掴むために、これまでのアルバイト生活とは一旦お別れです。
明日からの2日間、これまでの感謝を込めて全力で駆け抜けたいと思います。
そしてその先にある、青い海の世界へ。
【結びに代えて】
ここまで読んでくださったあなたに、心から感謝いたします。
これは「完璧な誰か」の物語ではなく、試行錯誤を繰り返す一人の人間の、現在進行形の記録です。
第1話から順に読み進めていただくことで、単なるエピソード以上の「物語としての重み」を感じていただけるかもしれません。
あなたの「スキ」や「フォロー」が、暗い夜道を照らす灯火のように、この連載を続ける勇気をくれます。
その温かな反応のひとつひとつが、私がこの連載を書き続けていくための、何よりの原動力になります。
