イサム・ノグチ[TIME AND SPACE]@高松空港【瀬戸芸2025】
瀬戸芸2025まで、あと6日。

今回は芸術祭に向けた情報発信の準備と、高松の玄関口になる高松空港の屋外アート作品、イサム・ノグチ「TIME AND SPACE」(=サムネ画像)の詳しい紹介をしていく。撮影は2025年4月9日。
瀬戸芸2025に向けた情報発信(告知など)
海外の方向けに、瀬戸芸関連の素朴な疑問に回答するkindle本も作ってみた(Unlimited会員は無料で読み放題)。
開催より一足早く行ってみた今回の旅、5月予定の旅の様子も随時、noteで。3年前の2022年開催時の記事は、下のマガジンに。
直島ファンの方には、こちらに記事のまとめが。
フォトジェニックな犬島にも、ぜひご訪問を。
イサム・ノグチ「TIME AND SPACE」
LCCが就航していることもあり、東京方面(成田)から高松入りして瀬戸芸参加、を予定している人も多いと思う。
空港での空き時間に、屋外のイサム・ノグチ作品を訪ねてみては? というのが本稿の趣旨だ。

本作は、高松空港の敷地の入口に、1989年から設置されている。
イサム・ノグチ(1904年–1988)
イサム・ノグチは、彫刻をはじめとした多岐にわたる分野で活躍した日系アメリカ人のアーティスト。日本とアメリカの文化を融合させた独自の作品を数多く生み出した。
香川県高松市牟礼町には、晩年のアトリエと住居を保存・公開する「イサム・ノグチ庭園美術館」がある。敷地内は清潔に掃き清められ、アトリエにはアーティストがすぐに戻ってくるのではないかという気配に満ちていた。静かなたたずまいのなかで、大きな衝撃を受けた。
そのときに、初めて「TIME AND SPACE」を観に行った。空港へのアクセスは車だけで、空港を利用する旅行者は必ずこの作品の前を通る。でも、存在を知らないというのは、ないのと同じだ。

「TIME AND SPACE」は、瀬戸内海、讃岐平野、屋島、五剣山といった周囲の自然景観と調和するよう設計されている。その理念はイサム・ノグチの「空間の彫刻」という理念からくる。
イサム・ノグチは1988年、アトリエを出て米国に戻り、そこで没した。その後、長年の協力者だった石工の和泉正敏氏がその意志を継ぐことによって、1989年に完成する運びとなった。

このようなイベントも開催されていたようだ。
そうそう、脱線するが、イサム・ノグチといえば、巨大なアート作品ともいえる、北海道のモエレ沼公園も忘れ難い。
4度目の鑑賞は、時計回りに丁寧に1周
「TIME AND SPACE」鑑賞は、今回で4度目だということが判明した。
今回は荷物を機内預かりにして、ノートパソコンとカメラのみ機内持ち込みという軽装だった。時間も1時間ほどの余裕があった(ゆっくり往復したとしても、30分程度の時間があれば余裕を持って鑑賞できると思う)。
まず、駐車場の端まで歩く。

道を挟んで、作品が確認できる。

駐車場の柵をのりこえて(すみません)、

とはいえ作品の設置場所まではかなりの急な坂。直接降りていくのは難しいので、とりあえず作品を右に見ながら、歩道を進む。
上の画像で、作品を廻りこむように道路があるのが見て取れると思う。まさに、画面左から作品をぐるっと1周し、画面右の道路から空港に戻るのが、今回の鑑賞コースだ。

観る場所によって、表情が変わる作品だということがわかってくる。

やがて、オタマジャクシのようなシルエットになり、

道路に沿っているので、いったん、作品から遠くなる。




ぐるっと廻りこみ、作品と再会。

空港駐車場と公園。

楽しげだ。そしてなんだかシルエットが似てる?(気のせい?)

作品のシルエットは、今度は円い山と三角の山、というふうに変わってきている。

つながった何か、でなく、2つの山が寄り添うようにも見えてくる。

空港公園の入口が見えてきた。

作品に近づき、Uターンできる場所を探していたのだけど、ようやく見つかった。
道路を横断し、

歩行者が自分しかいないのをいいことに、中央分離帯を直進する。





この向きが正面、ということだろうか。

桜と「TIME AND SPACE」
道路を渡って反対側の歩道に入った。こんな風景が見下ろせた。


今度は作品を右手に、空港への坂道を進む。

すぐ斜め下の位置からだと、作品は、空に向けて飛び立つ準備をしているかのようにも見えてくる。

春の花に見送られながら。


作品は、だんだん遠ざかる。

空港に戻ろう。

作品の豊かな表情に気づく
今まで、時間帯を変えて鑑賞していたこともあって、「TIME AND SPACE」のイメージは自分的にできていた。ただ、大きな荷物を持ち、時間のないなかで、場所は限られていた。
時間の余裕を持ち、大回りにぐるっと1周してみたことで、作品の別の表情に気づくことができた。一体の巨大な生き物、という認識から、2つの大きな山がお互い支え合うかのように、独立した存在が助け合っているかのような。はたまた、大空に向けて加速を始める乗り物のようにも。
特に、管制塔に向けて翼を広げているようなこのアングルには、とても惹かれるものがあった。

瀬戸芸開催の今年、あと何回、この空港を利用することになるのだろう。その回ごとに本作を鑑賞したら、感じることはやはり変わってくるのだろうか。
季節ごとの「TIME AND SPACE」に出逢えるのを、楽しみにしている。
