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留守電|3つのお題に空想のひらめきを

また、失敗した。
周囲の視線が痛かった。
そのまま消えてしまいたかった。

いつまでもその時間が過ぎないように思えた。
ようやく逃げるように家に帰って、ソファに沈み込む。

私には向いていないのだ。
無理だったんだ。

「挑戦することに意味があるんだ」
そんな風に気負っていた自分が恥ずかしかった。

もう、やめよう。
高望みなんて二度としない。
ソファのクッションを抱きしめた。

ふと気づくとスマホに留守電が入っていた。
誰だろう。

再生ボタンを押した。
「もしもし、聞こえてる?」
女性の声。

「今日も、頑張ったね」
え?

「大丈夫。あなたなら、できるわ」
何?

「失敗してもいいの。
また、やり直せばいいだけ」
どうということのない慰めの言葉だったがそれが胸にしみた。

「いつも見守ってるから。だから、諦めないで」

留守電が、終わった。
私は、スマホを見た。

番号非通知。
間違い電話だ。

知らない女性の声だった。
幼くはない、老人ではない。

家族に話しかけるような、
友だちに伝えようとするような
そんな身近な口調だった。

特別に意味のある内容ではない。
具体的なことでもない。
でも、今の私に、必要な言葉だった。

誰だったのだろう。
誰を励まそうとしたのだろう。

ひょっとしたら、
神様の留守電だったのだろうか。
そんな突飛な空想に口元が緩んだ。

そうか。そうだ。
もう一度、やり直そう。

また、失敗するかもしれない。

その時は挑戦すれば良いだけだ。
何度でも。

誰かが、見守ってくれている。





片桐 みかん さんの3つのお題に空想のひらめきを、に参加致します。3つのお題の中から、「神様の留守電」を使わせていただきました。

ひとりじゃない・名前のない物語

✨「ひとりじゃない」はこのnote独自の企画です。
ひとりだと思っても、誰かがそばにいる。そんな物語です。

✨「名前のない物語」はこのnote独自の企画です。
ちょっぴりファンタジー、でもひょっとしたら……
というテイストの物語たちです。


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神様からのメッセージだと思います

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