めんどくさい|片想い文芸部
めんどくさいのは苦手だ。だから自分は恋愛には向いていない。
最近までそう思っていた。
だって、相手のことを思って、相手の意見を尊重して、相手に合わせて過ごしていくなんて、そんなめんどくさいのは御免だ。
それなのに、今はいつも彼女のことを考えている。彼女の好みをもっと知りたい。彼女が求めてくれるなら、なんだってしてあげたい。いつの間にか僕は、相当めんどくさい奴になっている。
巷のアンケートによると、女の子は、草食系、優しい、頼りがいがある男が好きなんだという。なんか矛盾している気もするけれど、自分がその基準に当てはまるのかどうか、チェックせずにはいられない。
彼女が笑ってくれそうな冗談。感心してくれそうな話題。助かったと思ってくれそうな手伝い。そんなことばかり考えている。
以前人数合わせで参加した合コンで、「今度みんなでカラオケでも行きませんか?」と言われたことがある。
その時の僕は「めんどくさ」と思って連絡先も聞かなかった。それなのに今は、彼女にそう言ったとしたら、彼女がなんと答えてくれるだろうかと想像している。
「お前、最近なんか変わったな」昨日友人にそう言われた。
「なんていうか……、他人を気にするようになった。」
僕は人の目を気にしているのだろうか、それとも少しは優しい男に近づけているのだろうか。
彼女以外のことを考えている余裕はないのに。
不安は増していく。
彼女はめんどくさい男は嫌いだろうか?ひょっとしたら、彼女は今の僕よりも以前の僕の方が好きなのかもしれない。
🧡 スキ 🤝 フォロー 💬 コメント…のいずれかでもいただけたら、とても励みになります!
#片想い文芸部 #ショートショート
#めんどくさい #共創 #私の作品紹介 #恋愛小説が好き
