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肩重い…?|片重い文芸部|片想い文芸部

あれっ……なんか肩重い…? 電車の席でぼんやりしていた私は小さく首をかしげた。

隣に座っていた彼の頭が、いつの間にか私の肩に預けられていた。

仲間5人で海に行った帰り。はしゃぎまくった反動で、皆言葉少なになり、それぞれにうたた寝をしている状態だった。 そして今、彼の頭は私の右肩に静かに乗っている。

これは単なる偶然。彼は疲れて、たまたま私の肩に頭を預けただけ。私に特別な感情があるわけではない。 それは分かっていた。

重い。でも、嫌な重さじゃない。 むしろ、この重さをずっと感じていたかった。 彼のことが好きだという気持ち。でも、きっと叶わない気持ち。 肩の重さはそれを受け止めているもののように思われた。

だから私はみじろぎもしなかった。

行楽帰りの人々で混みあう車内。他の友人たちと離れて座っていることに私は感謝した。

彼の寝息が小さく聞こえる。とても穏やかな顔。いつもの表情とは違って、少し子どもっぽく見える。 私の肩に頭を預けて眠る彼。 こんな近くで誰かの顔をみたことはない。 昔ボーイフレンドとキスをしたときは、恥ずかしくて目を閉じていたから。

今、彼が目を覚ましたら、きっと慌てて謝るだろう。そして、気まずい空気になったら、もう隣に座ることもなくなるかもしれない。 その想像は、私の気持ちを重くした。

電車の振動。穏やかな幸福感と、それが壊れることへの恐れ。 肩の重さと気持ちの重さを同時に感じながら、私は願っていた。
このまま時が止まって欲しいと。





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