見出し画像

折り紙の心

紙に一度折り目をつけると、戻して伸ばしてみても折り目が戻らない。

ちょっと折ったぐらいだったら誤魔化せる。でも一度できた折り目はもうどうしようもない。

それが、2回3回、数回。
しっかり必要な分だけ、折って整えて、形になれば評価される。

ただ、自分でも思ってもない方向に何回も折られてしまうと、もうなんの形を目指してて、元々どんな形の紙だったのかも忘れてしまう。

心は折り紙のように、一度傷ついたら戻らない。

それが自分にとって居心地のいい折り方なら、自分も相手も苦しまずにいられる。

自分にとって合わない折られ方、理不尽で無関心で一方的な折られ方をしたら、どうやって元の形に戻していいかさえわからない。

心は抽象的に見えるから多くの人は、理想論とエゴを容易く押し付けてしまう。

折り紙のように形が見えればいいのに。
と、くしゃくしゃの紙を見て思う。

くしゃくしゃの紙だって何か別の形になりたかったのかもしれないのに、周りの勝手なエゴとか空気とか、そういうものの積み重ねが形になっていく。

でも、どんなにくしゃくしゃでわけのわからない形になってても、一回一回、丁寧に曲げられ方、折り目を見つけていって、自分だけじゃなくて、誰かに手伝ってもらって、ほどいていけたら。

そういう理想をこの世界に押し付けたい。

#すみのと短編小説

いいなと思ったら応援しよう!