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『千と千尋の神隠し』のキャラクターを性格分析してみた。【MBTI】

今回は、ジブリシリーズ第2弾!『千と千尋の神隠し』の性格分析やってい

きます。前回よりも、ボリュームのある記事になりました。

ぜひ読んでいただけると嬉しいです。



千尋/千 INFP

≪概略版≫
 物語の前半では、常に未知のものを恐れている印象が強いので、内向型だろう。特に、この恐れや不安というのは、Fiらしい自分の環境の変化への恐れだ。だから、主機能をFiと見るのが妥当だろう。となると、補助機能はSeかNeだ。しかし、Seにしては、動きが鈍感なところがあるし、現実の適応力があまりない。その代わり、自分の譲れない想いの強さが見られるので、未来を信じるNeだと見る。よって、千尋はINFP。

≪エピソード版≫
●新しい環境に対する不安や恐怖
千尋の第一印象として、とても暗く自信無さげな様子が思い浮かぶ。(これも徐々に訂正されるのだが。) 転校先への不安や異世界に来てしまった恐怖心が、全身からあふれ出ている。これは自分の環境が変化したことへの恐れだと思う。ここにFiを見ることができる。自分も含め世界を公平に見る≪Ti-Fe≫や、外に価値観を置く外向型とは言えない。 
 転居先へ向かう車では「初めてもらった花束がお別れの花束だなんて悲しい。」と言い、両親が豚にされて、慌てふためいて「夢だ、夢だ!覚めろ、覚めろ、覚めろ!」と必死に叫んだ。これらから、Fiの強さが分かる。
 であれば、Teも含んでいるわけだが、TeがFiに先行しているとは言い難い。基本、感情的で受け身だし、自ら道を切り開いて秩序を創っていくタイプには見えない。釜爺やリンなどの態度を見れば明らかだ。よって、IXTJタイプの可能性はなくなる。

●ハクへの譲れない強い想い
 そんな小心者の少女であるが、たまに大胆な行動を見せることもある。それは紙飛行機に追われるハクを助けるシーンだ。「ハクが死んじゃう!」そういうと、危険も省みず、命を懸けて壁を上り、単身で湯婆婆の部屋へ乗り込み、ハクを助けようとした。途中、坊に絡まれるも、血を見せて怯んでいる間に脱出。最終的に、助け出してしまった。ここに、自分を助けてくれたハクへの強烈な愛を感じる。ハクという特別な存在への想いだ。これをFiと言わず何というべきか。
 普段、臆病で鈍くさくても、突然このような驚くべき行動を見せるのは、Fiキャラクターの特徴なのだ。心理機能的に言えば、普段使わないTeを、窮地に置きこまれたとき、最終兵器的に使ったということだ
 そのほかにも、恐ろしいと言われる銭婆婆になんのためらいもなく会いに行ったり、カオナシの要求にも一歩も引かない度胸も見せた。INFPはNeがあることから、未来や可能性を強く信じると、自分の想いを貫く特徴がある。やはり、INFPと見るのがいいと思う。

●千尋の成長物語と心理機能
 この作品は千尋が子どもから大人へと精神を成長させていく物語だ。その途上には、両親から離れ、わけもわからず異世界のお湯屋で働かせされるという経験がある。だが、その理不尽の中で、千尋が徐々に強くなっていき、自分を確立させていく様には感動を覚える。
 これは心理機能にも説明できる。千尋は≪Fi-Ne≫という自分だけの世界に閉じこもっていた。だが、千になることで、子どもの世界を離れ、仕事という≪Si/Te≫要素の強い世界で揉まれることで、鍛えられたとみることもできる。これは物語の序盤では、Fiばかりが働いてい怯え切っていたが、物語は進むにつれて、意志のようなものが表に出てくるようになった。カオナシを寄せ付けない、ハクを助ける、湯婆へ会いに行く。そして、最後は、ラスボス湯婆婆に対して、豚の群れを前に、両親はいないと断言し、逞しい姿を背中にし、元の世界へ帰っていく。千尋からはTe要素が目立ってきている。このように、成長とは、心理機能の成長のことなのだ。


ハク  INFJ

≪エピソード版≫
 物語内では、ハクは千尋の守護役という印象が強い。よって、J型と見るのが妥当だ。
また、普段寡黙であり、表情もあまり外へ出ることも少ない。このことから、内向型と言えるだろう。さて、主機能としては、SiかNiだ。ハクは湯婆婆の意に反してまでも、千尋を守り通そうとしている。つまり、組織や地位といったバックグラウンドを超えて意思決定を行っている。これらから、Siには見えないので、Niと言える。最後に、補助機能はTeかFeだが、紛れ込んだ千尋を助けたのは、倫理観や正義感というのが動機にあると感じるし、命を賭けてまでも想いを貫く。現世利益的なTeには見えない。したがって、ハクはINFJである。

≪エピソード版≫
●千尋を守る守護役として
 物語では、一貫として千尋の守護役でいてくれた。千尋を湯屋に送ったのも、名前を主出させたのもハクである。湯婆婆というリスクもありながら、命を賭けて守り抜いた彼は男の中の男だ。なぜ、そう感じるのかと言えば、自分のことより、他者(千尋)を常に優先しているからだろう。先に言ってしまえば、彼はFeなのだが、自分の感情を基準に動くFi千尋とは対照的である。(後半は千尋もそんな感じになってきたが。) 外界(千尋を守ること)を基準に動いているように見えるので、J型だと判断した。
 また、Feと判断したのも、千尋をあそこまで庇った理由は、ハクの正義や倫理観によると思うからである。Teであれば、どうして合理性が強いので、あのような自己犠牲的な行動は考えにくい。

●湯婆婆に支配されない芯の強さ
 ハクはかっこいいと感じるもう一つの理由に、強大な権力と魔力をもつ湯婆婆をも恐れないことである。そういった組織や立場の論理に振り回されず、自分の意思を貫いている。
たとえば、行方不明の坊の居場所を問い詰められた時、ハクは眉一つ動かさず、
「銭婆のところです。」
と言った。
さらには、自分の身の危険も恐れず、
「坊を連れ戻してきます。その代わり、千と両親を人間の世界に戻してやってください。」
淡々とこのように言い、眉一つ動かさなかった。これぞ、INFJといった感じだ。もう、未来を全て悟っているような透徹さがある。
このことから、組織や立場といった文脈を超えて動いているので、Siには見えない。よって、Niとみた。

●寡黙でミステリアスな雰囲気
 ハクはあまり話さないし、何を考えているかわからないミステリアスなところがある。い作品を通じてそんな感じなので、内向型と判断してもよい。ただ、他の内向型と一味違うのは、自分のことは一切話さないし、何か悟っているようにも感じられる点だ。ハクはどんな苦難に立たされても、千尋に弱さを見せなかった。最後のお別れのシーンでは、湯婆婆に弟子をやめると言った。だが、名を取り戻したにせよ、葬られる可能性だってある。それでも、そういう恐怖心は見せない。
 感情型であることは、先述の通りだが、感傷的な千尋と違うのは、FiかFeかの違いであ
る。実は、≪Fe-Ti≫は感情そのものというより、自分の規則に基づかれた論理である。つまり、一時的な感情ではない。それと、Niが組み合わさって、ミステリアスさが協調されるのだろう。(INTJも別な意味でミステリアスだが。)
 このように、内向型でありながら、ミステリアスさのある印象を受けるのは、Niによるものと、Feという規則性の強い心理機能が組み合わさったものだということだ。



リン  ESTP

≪概略版≫
 まず、千尋と初対面の態度やストレートに物言う姿から、外向型だと容易に分かるし、思考型(T)であるともみられる。手先は器用であり、テキパキと動ける点やさっぱりとした言葉使いを見ると、感覚型(S)だろう。ここで、ESTJかESTPかで迷う。しかし、Siにしては仕事に対する順重さはなく、上司や規則に逆らっている姿が目に付く。よって、Seだ。これが主機能に来ることで、補助機能はTi。したがって、リンはESTP。

≪エピソード版≫
●千尋に対する厳しさと優しさ
 竹を割ったようなリンの性格は、初対面の千尋に対する態度に大いに表れている。
「あんたね、はい、とかお世話になりますとか言えないの?」
「釜爺にお礼言ったの?お世話になったんだろう?」
いきなり、千尋を叱り付け、ズバズバと物を言い、千尋の目を覚まさせるようだ。
第一印象としては、ESTJのようにも見える。しかし、後半につれ、リンの世話きで、人懐っこいさが現れ、その印象は訂正される。これらから、千尋を対等として接していると思う。ここに、私はTiを感じるのである。あまり、上下関係や組織の論理で人を見るTeという感じはしない。「アメとムチ」と言ったTe特有の人心掌握術にも見えない。
自然とおかしいことはおかしいと千尋に言い、それが正されば対等の仲なのだろう。
 実際、月夜の照らす縁側で、肉まんを食べているシーンのように、千尋もリンに心を開いているように思う。ちなみに、ESTJとINFPは性格的に真逆なので、こうなるとは考えにく。
 話をまとめると、リンの存在は千尋にとって、ESTJのようなお局的な存在というより、ESTPのようなお姉さん的存在だと思う。ちなみに、ESTJはあとで出てくるので、楽しみに待っていてほしい。

●仕事に対する捉え方
 リンは仕事熱心ではないと思う。愚痴は多いし、上司にも文句を言うし、いつかここを出てやる的なことを漏らした。Si的な組織や儀礼に対する順重さはないと思う。けれど、千尋への最初の言葉のように、礼儀や動きには厳しい。これは組織だからというより、人としての器を問うているのだろう。この自然体で世界を見る感じはSeだ。釜爺という年上への存在にもとてもラフに接してるのが分かりやすい例だ。
 また、仕事熱心ではないが、独自の論理で真面目に取り組んでいると言える。千尋への注意はもちろん、仕事での動きは優秀そのものだ。真面目にやるところはやり、力を抜くところを抜くというメリハリの良さにTiを見ることができる。ちなみに、F型であれば、全体的に優しく、緩い感じになると思うし、初対面の千尋をいきなり叱責するとは考えにくい。


湯婆婆 ESTJ

 ≪概略版≫
 最後はラスボス湯婆婆だ。ボスらしくTeを強く感じさせるし、これが主機能だろう。ハクへも千尋へもそうだが、基本人をコマのように扱っている印象が強い。どうみてもF型ではない。また、上下関係や組織のトップという強い自負があるので、やはりTiにも見えない。さて、補助機能はNiかSiだ。これは結構難しかった。だが、湯婆婆の働き方をみると、意外にも現場主義であること。部屋は豪華絢爛で権力を誇示している点。極めつけは、坊への過保護さだろう。これらの秩序維持的な価値観から、Siと判断した。したがって、湯婆婆はESTJである。

≪エピソード版≫
 ●お湯屋のトップとしての顔
 絵を描いたような強欲さと、権力を振りかざす女王様と言った感じだ。部屋は豪華絢爛であり、宝石や高そうな洋服に身を包み、強大な魔力で主張を押し通す絶対的支配者である。かなり大きい宿で羽振りが良さそうなのを見ると、経営者としては優秀だろう。だが、人使いが荒らい。ハクは千尋に「ここでは、働かない者は生きていけない」と言っていたが、人を使えるかどうか、歯車として機能できるかと言った人間観があると思う。
 たとえば、経営者としては、千尋への容赦のないやり取りが印象深い。
「その代わり、嫌だとか、帰りたいとか言ったら、すぐ子豚にしてやるからね」
相手を恐怖で操作するための脅し文句は実にTeらしい。魔女としては、優秀なハクを弟子に持つが、使えないと見るや切り捨てようとした。この冷酷さはFでは到底思えないし、INTJやISTJですらここまでバッサリ切るとは思えない。
 このような、人をコマとして見なし、成果を全て搾取するようなあり方は、Teの強さを物語る。現世利益を追求する印象があまりにも強いので、Teが主機能であることは間違いない。ついでに加えると、湯婆婆は感情的にキレやすいが、劣等機能Fiの暴走としても見ることができる。

●意外にも現場主義
 湯婆婆は意外にも、現場に降りてきて指揮を執ったり、いざという時は体を張って湯屋を守る豪胆さがある。腐れ神がお湯屋を訪れたときは、自ら玄関で出迎えたし、カオナシが千に会えないと機嫌を損ねたときは、広間で立ち会ってなだめたりした。理論やシステムの力そのものより、自分の目で判断したいというSiがあると思う。ただし、これは自分の信条というより、Te的な戦略として行ってるかもしれないので、Siである根拠は弱いかもしれない。
 さらに、もう一つ上げるとすれば、カオナシを「お客様」として扱っていたことだ。
それは、暴れまわるカオナシを食い止める時に行ったセリフでは、
「お客様とて許せぬ!」
とある。
このように、立場で人を見るということは、組織的な秩序を尊重するSiがあるからではないか。先ほど紹介したSeのある自然体なリンとは対照的な態度と言える。

●一人息子・坊へ過保護な態度
 ここで、私はSiを確信した。やはり、息子・坊への過保護さが気になった。本人曰く、ばい菌がいるから、外へは出てはいけないと言った。だが、実際外へ出ることそこまで危険ではないはず。この過剰な束縛はSiが悪い方向へ出力されたのではないかと思う。
SiはSeと違い、文脈や背景といったものを重視する。職場で言えば上下関係のシステムだ。子育てでは、あまりにも溺愛しすぎて、外は危険であるという文脈を拡大解釈したのだろう。仮に、ENTJであれば、もっとSe的に自由奔放な子育てをするだろうし、むしろ、どんどん外へ出して経験を積ませるかもしれない。

●ハクとの駆け引き
あまりにも湯婆婆が面白いので、もう一つ付け加えたい。湯婆婆のセリフの中でものすごくTeを感じたものがあったので紹介しておきたい。行方不明になった坊をハクに問い詰めるシーンだ。先述の通り、ハクは坊を連れ戻す代わりに、千たちを帰してほしいと頼んだ。
そこで、「仕方ない、帰してやるよ…。」、となるのがF型だが、湯婆婆はそうは行かない。
「それでお前はどうなるんだい?その後あたしに八つ裂きにされてもいいんかい!?」
実に恐ろしい言葉だが、重要なのはこの「お前はどうなる?」の部分だ。「坊を連れ戻す」見返りに、両親を帰すという取引が成立したのだから、お前は許さないということだ。つまり、公平性で物を考えているのがTeだと言いたいのだ。仮にハクを許すなら、千たちは助けられないということになるのだろう。


≪おまけ≫ 職場としてのお湯屋の雰囲気と心理機能

 職場は心理機能でいうと、Se的な要素が強いと感じた。経営者があのような強欲で厳しい女王様だが、職場は意外にも緩く見える。千尋が働き始めたときの印象は確固たる組織と言った感じだ。しかし、カオナシが金を見せびらかして、ばらまくと、皆、金欲しさに秩序が崩壊した。このギャップは、浅はかで単純で面白い。
それでも、料理が作られ供給され、最後はしっかり皆から金を回収しているので、さすが湯婆婆の手腕だと思う。
 もう一つ、湯婆婆の権威はそこまでではないということ。千尋がハクによって入職するさいには、「いくら湯婆婆の指示でも」と、皆が納得しない様子だった。そこまで人間を嫌っているのかもしれないが、Se的な利害関係が見えてくる。

私の妄想だが、職場はESTP、ESFPが大部分を占め、あとはSeを心理機能に持つものが大多数を占めているのだろうか。


まとめ

以上です。

『千と千尋の神隠し』は、前回の魔女宅よりはT型のキャラクターが多いと感じた。

若干、シリアスな作品でもあるので、やはり、T要素が増えるのかなと思ったが、実際そんな感じでしたね。

湯婆婆は苦戦した。ENTJにも見えたからだ。

けれど、坊の接し方でESTJだと確信を持て時はすっきりした。


宣伝~文学フリマ東京42の出展について~

「東京文学フリマ42」に本稿の内容を同人誌として出展します。テーマはジブリキャラクターの性格分析ですので、魔女の宅急便に続き、他の作品もやっていきたいと思っています。(全作やれるかは分かりませんが(>_<))

本稿を読み面白いと感じれば、遊びに来ていただけると嬉しいです。

https://bunfree.net/event/tokyo42/


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画像お借りしました⇩⇩⇩
https://x.com/jibu_hibiku/status/1254336477321805826



読んでくれてありがとう。 

ではこれで。

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