リコちゃん ― そっと触れた、やさしさの色
友達の家に遊びに行った時のこと。
出迎えてくれたのは、
アビシニアンの子猫、リコちゃん。
まだ小さくて、目が大きくて、耳も大きい。
娘はその場で釘付けになった。
でも、いきなり触ることはしなかった。
抱き上げることも、追いかけることもせず、
近づいてきてくれたら、そっと触るだけ。
「怖い思いをさせたらいけない」
そんな気持ちが、見ていて伝わってきた。
家に帰ってから描いたのが、この絵。
アビシニアンの毛色とはまったく違う色で、
大胆で、でもどこか慎重なリコちゃん。
目の大きさも、耳の存在感も、
“かわいい”より先に、
「ちゃんと見ていた」という感じが残る。
この絵は今、友人の家に飾られている。
「いつも美味しいご飯をありがとう」
娘なりのお礼の伝え方だったのだと思う。
言葉よりも先に、
色で伝える。
触れない優しさも、ちゃんと届く。
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