奇跡のリンゴに学ぶ!天雷无妄 二爻で見つける現代の倖せ法則
はじめに:天雷无妄の続編──自然の理に生きるヒント

前回の記事では、易経(えききょう)の
「天雷无妄(てんらいむぼう)」という二爻(にこう)
を通じて、「無償の誠実”と倖せ」
の大切さについてお話ししました。
今回はその中でも「天雷无妄(てんらいむぼう)」
という卦(か)と、その二爻(にこう)について、
家庭や仕事、そして「奇跡のリンゴ」を育てた木村秋則さん
の物語を交えながら、わかりやすく紐解いてみましょう。
「无妄之行、无攸利。」
(むぼうのこう、ゆくところよろしからず)
この言葉は、「自然の理(ことわり)に反した行いは、
どこへ行っても利益をもたらさない」という意味を持っています。
つまり、焦って結果を出そうとしたり、
他人を思い通りに動かそうとしたり、
自然の流れを無視して無理やり行動を起こすと、
それがかえってトラブルを呼び込んでしまうという戒めです。
二爻は、陰爻(いんこう)が陽の位置にあるため、
本来の居場所と違う場に身を置き、
バランスを崩しやすい状態を示しています。
こうしたときこそ、
「誠実に、自然のリズムに合わせて生きること」の
大切さが問われるのです。
奇跡のリンゴと无妄の教え

・木村秋則さんの「奇跡のリンゴ」に学ぶ
こうした「自然の理に従う生き方」を
まさに体現したのが、無農薬でリンゴを育てた木村秋則さんです。
木村さんは当初、農薬や肥料を一切使わずに
リンゴを育てようと挑戦しました。
当然のごとく木々は枯れ、リンゴは実をつけませんでした。
周囲からは「無謀だ」
「農薬なしでリンゴは絶対無理」
と言われ続けます。
木は弱り、収穫はゼロ、家族は困窮し、
心が折れそうになりました。
でも木村さんは、
無理に木を「ねじ伏せて」育てることをやめ、
自然と向き合う道を選びました。
雑草を刈らず、虫や微生物の働きを観察し、
自然界の営みに寄り添ったのです。
その結果、土が元気になり、
リンゴの木も息を吹き返しました。
やがて誰もが不可能と言った
“奇跡のリンゴ”が実を結びました。
木村さんの挑戦は、
まさに「无妄之行、无攸利」
(むぼうのこう、ゆくところよろしからず)
の逆を行ったものです。
つまり、「自然の理に従った誠実な行い」が、
思いもよらぬ実りをもたらしたのです。
それでも木村さんは、
自然の中でリンゴの木がどう育ちたいのかを
徹底的に観察しました。
山に入り、野生のリンゴの木の生き方を学び、
自然界の循環に身を委ねたのです。
やがて、自然のリズムと調和した栽培法を見出し、
ついには無農薬でリンゴを実らせることに成功しました。
木村さんの挑戦の初期は、
まさに「无妄の行い」に陥りかけていたかもしれません。
「絶対に無農薬で育てるんだ」と強く思うあまり、
自然の摂理を超えた「理想」を押し通そうとしていました。
しかし、そこで挫折を経験し、自然に学び、
自然と共にあるという姿勢に変えたとき、
ようやく「奇跡のリンゴ」が実ったのです。
これは、易経の二爻が教える「無理に行動しても実らない」
というメッセージそのものです。
・「奇跡のリンゴ」に学ぶ、自然とともに生きるということ
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