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起業するなら会社設立の前にこれを読め—書類申請に慣れている公務員が落ちた穴と、スムーズに進めるコツ


第1章:法人が、必要になってしまった

起業するつもりは、まったくなかった。

24年間、霞が関で国家公務員をやってきた。農林水産省に本籍を置きながら、総務省、内閣府、カジノ管理委員会——5つの省庁を渡り歩いた。防災、政策評価、政府調達、会計監査、国会対応。行政の実務はひと通り経験してきたつもりだ。

2024年10月に民間企業へ転職した。AI事業や自治体DX支援の最前線に立ち、官と民の「翻訳者」として、ようやく自分の居場所を見つけた。社畜としてぬくぬく生きていく。そのつもりだった。

ところが、事情があって急遽、自分の法人が必要になった。

融資を受けるつもりもない。大きな事業を興す野望があるわけでもない。ただ、法人格がないと話が進まない。そういう局面だった。

じゃあ、つくるか。

副業で個人事業主はやっていた。開業届はオンラインでピッと出せたし、確定申告もe-Taxで済ませてきた。行政手続きなら霞が関で24年やってきた人間だ。法人設立だって、1日あればできるだろう。

その見積もりが甘かったことを、これから順を追って書いていく。これから起業して会社をつくる人が、つまずかず、最速で設立まで駆け抜けられるように。

ここまでが、無料で読める部分です。
ひとつだけ、先にお伝えしておきます。
元国家公務員の僕が、自分の法人をつくる過程で、何度も悩み、何度も「知らなかった」と頭を抱えました。
一番悔しかったのは、お金の話です。
知っていれば、手元に残せたお金がありました。知っていれば、もっとスムーズにできたことがありました。一度や二度ではありません。起業の入口は、「知らなかった」というだけで、お金が時間が静かに消えていく場所でした。合わせれば、けっして小さくない額です。
行政手続きを24年やってきた僕でさえ、そうでした。はじめて法人をつくる人なら、なおさらでしょう。
この先の第2章からは、僕が実際につまずいた順番のまま、書いていきます。どこでつまずき、何を取り逃し、次に同じ道を通る人がどうすれば最速で、いちばん安く駆け抜けられるのか。
ひとつでも「知らなかった」があれば、有料記事の価格はすぐ回収できます。今も悔しがっている僕が言うのだから、間違いないです。

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