68歳になって、いちばん強く思うこと
先月、68歳になった。
誕生日を迎えたからといって、昨日までの67歳と何かが変わったわけではない。
体が急に衰えたわけでもないし、考え方が劇的に変わったわけでもない。
ただ一つ、以前より強く感じるようになったことがある。
それは、自分に残された時間は確実に少なくなっているということだ。
気がつくと、ここまで本当にあっという間だった。
昨日まで若者だったような気がするのに、おじさんになり、そして気がつけば、おじいさんと呼ばれる年齢になっていた。
それでも不思議なのは、高校生の頃と自分の中身はほとんど変わっていないことだ。
今でも覚えているが、高校生の頃、国語の先生がこんなことを話していた。
「君たちが大人になったら、今は分からなかったことが分かるようになる。でも、君たちが考えていることや感じていることは、案外、大人になってもあまり変わらない。」
当時は半信半疑で聞いていた。
でも、68歳になった今、その言葉は本当だったと思う。
もちろん経験は積み重ねてきたし、考え方も少しは変わっただろう。でも、何かに心を動かされたり、新しいことに興味を持ったりする自分は、あの頃のままだ。
案外、人間の本質なんて、一生それほど変わらないのかもしれない。
だから、若作りをするつもりもない。
かといって、「もう歳だから」と自分を小さくするつもりもない。
自然体で生きていきたい。
それは悲観ではない。
むしろ、だからこそ今日という一日が、以前よりもずっと大切に思える。
若い頃は、「また今度」がいくらでもあった。
行きたい場所も、会いたい人も、やりたいことも、いつか時間ができたらと思っていた。
でも今は、その「いつか」が永遠に続くわけではないことを知っている。
だから、一日一日を丁寧に生きたい。
朝の空気を感じること。
好きな音楽を聴くこと。
体を動かすこと。
美味しいものを食べること。
旅に出ること。
大切な人と笑うこと。
どれも特別なことではない。
けれど、そんな何気ない一瞬が人生そのものなのだと思う。
人生は長さよりも、どう味わうかだ。
残された時間を数えるよりも、今日という一日を大切に積み重ねていきたい。
明日が来る保証は誰にもない。
だから今日を生きる。
68歳になって、その思いはますます強くなった。
そんな気持ちで歩いていこうと思う。
