孔雀明王像──静かに、ただ、美しい
国宝 中国・北宋時代(11~12世紀)
絹本著色 縦167.1cm×横102.6cm
京都・仁和寺
🖼 今回は、国宝の孔雀明王像を見ていこか〜。
いかついはずの明王が、めっちゃ静かで、めっちゃ美しいんや。
(※作品の紹介はこちら → 仁和寺公式サイト「孔雀明王像」)
☁️ 雲の中から、ふわりと登場
孔雀明王像は、北宋時代(11〜12世紀)の中国で描かれて、日本に伝わった仏画や。いわゆる「宋元仏画」ってやつやねん。
孔雀の背に、三つの顔と六本の腕をもつ明王が座っとる。その姿が、重なり合う雲を背景にスッと現れる──まさに“降臨の瞬間”をとらえた構図や。
ちなみに、日本の孔雀明王は一面四臂(顔1つ・腕4本)がほとんどやから、この“三面六臂スタイル”は、ほんまにめずらしいで。
🦚 リアルすぎて、目ぇ合うてもうた
まず孔雀を見てみ。なんかこっち見てる気ぃせえへん? 目ぇ合うた気ぃするもん。首をぐいっと前に出して、羽根を広げて──まるで今にも動き出しそうや。
羽根の一枚一枚にグラデーションが効いてて、玉虫色にすら見えるで。
台座の蓮弁も細かいし、雲もふわっと立体的に描かれとる。とにかくどこ見ても、描き込みがハンパない。
これが宋元仏画のすごさや。写実がうまくて、色も落ち着いてて、構図にも奥行きがある──見れば見るほど「うわ、よう描けてるな…」ってなるんや。
🌟✨🔍 ここにも注目!
三面六臂のうち、横顔に注目してみてな。
キッと目を見開いてて、口元もちょっとゆがんどるやろ?
これは「暴悪相(ぼうあくそう)」って呼ばれてて、悪を見抜き、笑って打ち砕くような“強い慈悲”の顔なんや。正面の静かな慈悲とはまた違うかたちで、仏の力がにじみ出てる。それぞれの顔が、違うかたちの“慈悲”を伝えてくるんや。こういう顔があるからこそ、ほんまの明王って感じするわ。
