「幻影の城」第二話 満州へ
遠藤が封筒を後部座席に放り投げる。
封筒の中身を見ると紙幣の札束がぎっしり入っていた。
「当座の費用だ」
「まだ引き受けるとは言ってないぜ」
「諦めが悪いな」
すると銃声とともに後部の窓ガラスが割れる。
飛鳥が後部の割れた窓から覗くと後ろから車が追いかけてくる。
「追ってきたのか!しつこいな」
遠藤が後部座席に二十六年式拳銃を放り投げる。
「運転で忙しいから、代わりに撃ってくれ」
「俺が?」
「銃くらい撃てるだろう」
仕方なく拳銃を手に取り、後部の窓から車を狙おうとすると、何発も銃弾が飛んでくる。
