WEBデザインとグラフィックデザインの違いを専門家が徹底解説!
一口にデザインと言っても紙媒体を手掛けるグラフィックデザイナーとWEB媒体を手掛けるWEBデザイナーでは、デザインの目的や意図が異なり、クライアント企業側がデザインを依頼する際には、過去にどんな媒体での実績があるデザイナーなのかなど事前に注意が必要です。
ここでは、15年以上WEB業界に携わり、大阪産業局が運営するクリエイティブ産業振興施設メビックのクリエイティブコーディネーターも務める専門家がグラフィックデザインとWEBデザインの違いを解説します。
まず、グラフィックデザインの目的ですが、印刷物や広告などの視覚的な魅力を通じてメッセージを伝えることを目的とします。主にオフラインのメディア(紙媒体)が対象です。
例: ポスター、チラシ、パンフレット、名刺、ロゴ、パッケージデザインなど。
次に、WEBデザインですが、ウェブサイトやアプリなど、オンライン上のユーザー体験を向上させることを目的とします。主にインタラクティブなデジタル媒体が対象です。
例: ウェブサイト、ランディングページ、バナー広告など。
紙媒体のデザインが見ること・読むことを想定しているのに対し、WEBデザインではページをスクロールしたり、バナーをクリックさせるなどユーザーの行動を伴うというところが決定的に異なります。

次に、①データ容量、②表現の面積、③デザインの変更の違いについて個別に考えたいと思います。
①データ容量について
紙媒体のグラフィックデザインではきれいなデザインや色使いが求められるので、入稿データは重くなります。ただ印刷してしまえばデータの大きさは関係ないので、デザインしている時にデータ容量を気にするデザイナーは少ないかもしれません。
対してWEBデザインでは、サイトのデータ容量が大きくなると通信環境によっては、表示が遅くなり、離脱してしまうユーザーも多くなってしまいます。
WEBデザインではきれいなデザインかどうかよりも適度な容量の範囲で、ユーザー体験を損なわないかどうかというということがデザインをする上で重要な視点となります。
紙媒体を中心に手掛けてきてWEBの経験が少ないデザイナーに依頼すると容量をあまり意識せず重たく表示が遅いサイトができあがったりするので注意が必要です。
②表現の面積について
紙媒体では、表現の面積が限られており、例えばA4チラシならその面積の範囲で、伝えたいことを端的にまとめてデザインすることが求められます。
対してWEB媒体というのは、縦にいくらでも長くして情報を掲載することが可能です。ユーザーは、買い物する前にどんな些細な情報でも欲しいと考えていますので、情報量がいくら多かったとしても読み進めます。逆に情報量が少ないと不安になり、販売機会の損失につながってしまいます。
③デザインの変更について
紙媒体だと印刷してしまうとデザインの変更ができません。修正の際は、再印刷になってしまいます。
ところがWEBデザインでは、ユーザーの行動をGoogle Analyticsなどのアクセス解析ツールで分析し、改修を加えていきます。変更を加えることを前提としてデザインすることが重要で、ユーザーの反応によって画像やテキストを変更して、テスト・検証を繰り返します。
紙媒体にデザインする場合は、間違いがあれば再印刷のコストが発生するので慎重な議論が必要になりますが、WEBデザインの場合は、価格や契約内容などの項目の確認は必要になるものの訴求内容に関して、事前の議論というのは仮説でしかなく、どんな訴求内容ならユーザーの反応が良いかは後からの議論になってきます。
サイトを作る前は、仮説に基づき一定のフレームワーク通りにサイトを作り込みますが、その後はどれだけ議論しても仮説でしかありません。仮説の基に、サイトを公開、アクセス解析による検証、再考(PDCA)という風に改善を加えていき、最善の成果上げていきます。
私の経験になりますが、紙媒体を中心に手掛けてきたデザイナーとWEBデザイン案件で一緒に仕事をすることになった時に、すごく時間をかける方だなと戸惑った経験があります。
サイト公開前に意見が飛び交い議論が長引くようだったら公開してしまってユーザーの反応を見るというのも手です。
いかがでしょうか?クライアント企業様がデザイン発注の際に、参考になりましたら幸いです。
さいごに
私どもアド・リングでは、WEBマーケティング施策のご相談の他、セミナー登壇やメディア関係者様の取材依頼を受け付けております。下記サイトのお問い合わせからご連絡いただけますと幸いです。
