(仮)岩場の友達 その3 〜人魚視点〜
## (仮)岩場の友達 その3 〜人魚視点〜
地上に行かなくなった生活に、だんだん慣れてきた。
ある日、頼まれごとを引き受けた。
地上へ向かう時に通ってたルートはいつも避けるように泳ぐのが日課だった。
その日は何も考えずに、ただ泳いでいた。
遠くの砂が、キラキラと光っている。
近づくと、落ちているアクセサリーだった。
不思議に思いながら、綺麗な輝きに目を奪われる。
「この貝殻可愛いね!アクセサリーにしたいな」
「アクセサリー?」
「そう、指輪やネックレスにして、綺麗になるの!」
……記憶の蓋が、ぱちんと開いた。
コレって、もしかして……
どこかで見た色。
あの貝殻の、淡い虹色の内側と同じ。
海面の上から、キラキラ光るものが落ちてくる。
とても小さくて、よく見えない。
でも、見えた先にあったのは指輪やネックレス。
どうして落ちてくるんだろう……
わからない。わからないけど、止まらない。
今、確かめないと、一生後悔する。
尾鰭を必死に動かす。
早く、早く、早く――
心臓が、胸の中で暴れるみたいに鳴っていた。
久しぶりに向かう場所は、決まっていた。
あの岩場。二人だけの秘密の場所。
岩場に近づくと、またキラキラ光っている。
置いてあったのは、アクセサリー。
代わりに、私が前に置いた貝殻は、もうどこにもなかった。
すぐに、わかった。
だって、【トモダチ】だから。
会えない時間も、ずっとお互いを思い合っていたんだ。
人間と人魚、決して歩み寄れないはずなのに……
その例外が、私たちだったんだね。
もう、会えないけど。
ずっと、このアクセサリーを身につけるからね。
岩場に置いてあったアクセサリーを手に取って、海へ帰る。
ポチャッ🌊💦
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