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【ショートショート】 『1億円の小学校』

「またふるさと創生?」
 俺は仰天した。

 役所の職員である俺は、部長から出向を命じられた。
「どこへです?」
「ふるさと創生課」
 新ふるさと新創生1億円事業なるものを懲りずに国がやり、欅山市はそのための課を創設。小学校を作ることになったのだ。
「1億円を消耗品・人件費・寄付に使うのは禁止。すべて使い切ること。1円の上下もダメ。あと土地を不当に安く買うとかも汚職疑惑が出るから、値切りも一切禁止」
「安すぎません? 少なくとも20億は…」
「じゃ」
 無茶振りだ。

 かくして、小規模のエリート小学校を1億円きっかりで建設するべく、俺たちは奔走した。

「え? AI黒板のパーツは輸入するしかないの?」
 最後の部品がドルであった。

 かくして1864円の余りが出てしまう。そこでそれを金箔に変え校門の文字を埋めることにした。
『欅山市一億小学校』の「億」と「小」だけが金色となり、学校は億ションならぬ「億ショウ」と呼ばれることとなった。
 

#爪毛の挑戦状

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