Photo by
goyukasan
【ショートショート】 『運試し1分』
クレーンゲームとおみくじを合わせたマシーンがゲームセンターで流行っていた。
だがヤハトは、そのマシーンにちょっとした欠陥を見つけた。
おみくじというものの性質から、クレーンゲームといえども引けないことはないようにできている。必ずマジックハンドが一枚おみくじを持ち上げるのだが、その際下から覗き込むと、透かして中身が分かるのである。マジックハンドを開くと引き直しができたから、1分以内であればよい内容のものが出るまで取り出し口に移動させない、ということが可能だ。
だが、ヤハトはひたすら「凶」を引いた。またしても「凶」またしても…
「どうしてだ? ここには凶しかないんじゃないか? 俺は本当に不幸なのか」
時間切れ。最後に自動的に引かれたおみくじはやはり「凶」であった。ヤハトはうなだれた。
みんながみんな同じことをやっていたため、もう「凶」しか残っていないのであった。
