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gemini6rabbit
【ショートショート】 『和歌ゲーム 』
「出典のあるものをひとつ見つければ、一人が出られる」
秋のある日。俺は拉致された。薬で眠らされ、目覚めるとこの薄暗い広い会場にいた。他に十数名の男女がいる。
「和歌ゲーム」
銃を構えた連中に囲まれ、与えられた数多の和歌から、他の媒体に同様の歌がないかを探すゲームへだ。会場には同人誌から学校の文集に到るまであらゆる文献が次々届いた。ネットで古今東西の歌も検索できる。
俺は、与えられた歌のいずれにも「土」という語があるのに気づいた。
もしや…
俺は急いですべての歌に目を通した。
「お前の盗作ならもうないよ。こっちに来てデータベース作りに加われ」
え? この男は、俺が盗作したのを知っている。
そうか! 盗作を詠進した者がここに集められたのか。
「こちらは歌会始を担当する宮内庁の職員さんです。いやー、こんなに応募作があると、盗作チェックも大変でしょう」
職員は静かに「厳重にチェックするシステムがありますから」とだけ答えた。
