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初の国際学会~農学の聖地アメリカへ~|博士課程大学院生の体験記【前編】

後悔が2つある。
規則正しい生活をしていたことと、尻の肉が足りなかったことである。

ノソノソ

こんにちは。双子のノソノソ(妹、東大卒)です。
先日、アメリカで開かれた国際学会で発表してきました!
日本の国際学会に参加したことはあるものの、海外開催のものは初めてでした。

10年ぶりのアメリカ大陸上陸、アメリカの治安は大丈夫なのか?
英語ネイティブの国で自分の英語が通じるのか?
など持ち前の心配性を炸裂させながら学会発表を終え、先日帰ってきました。

備忘録をお楽しみいただければ嬉しいです。


第1章 アメリカ出発前夜

アメリカ行きを決断するまで

言わずもがな、アメリカは農業大国である。
農学の研究もまた盛んである。
アメリカで生まれた流行りが日本に輸入されることはよくある話であり、農業でも当てはまる。

例えば、地域コミュニティで農家を支援するCSA(Community Supported Agriculture)はアメリカで生まれ、日本でも広まっている。

アメリカの農学の研究を知ることは、世界の最先端を知ること。
そう考えた私は、アメリカで開かれる学会に参加することを決めた。

勢いで参加の申し込みを済ませたものの、出発の日が近づくにすれ不安は具体的になっていく。
まず、アメリカ大陸に上陸するのは10年ぶりである。そもそも海外に行くのも7年ぶり(!)だ。
魔のコロナ禍に海外に行けなかったのは仕方ないが、stay homeに慣れてしまったのはいけなかった。出不精が加速し、行動圏が日本に狭まっていった。

そしてこのたび、海外6か国目に選ばれたのがアメリカである。

すっかり失効してしまった5年パスポートは19歳で作ったものだ。29歳の私は、もう10年パスポートを作る権利がある。
知らなかったが、2025年3月からパスポートのメインの写真は白黒になった。まるで指名手配者犯みたいだ。

出国手続きでパスポートを見せる。「Oh, this is latest one.(このパスポート最新版だね)」この一言が、海外から遠ざかっていた日々を思い出させた。

久しぶりに海外に行く私が不安になるべきは、現地の治安である。
アメリカの治安の悪さを調べたらきりがない。

行く町の犯罪マップをネットで調べたら、犯行現場を示すピンで真っ赤に染まっていた。ぞっとし、そっと地図を閉じた。
それを英会話講師に愚痴ったら、「Domestic violenceをフィルターで除いたら?」とアドバイスをくれた。そういう問題なのだろうか。

「研究室の誰かと一緒に行くんでしょ?」「いや、完全に一人で現地にも知り合いゼロ」「え!?」何人かは私の一人旅に困惑していた。

クレイジージャーニーや凶悪犯罪のYouTubeですっかり怖気づいた私は、「生きて帰ってくる」を目標にすることにした。大事だが、あまりに低い目標設定である。

もう一つの不安が、言語である。
日本人の初めての国際学会というと、東南アジアや台湾が選ばれがちである。
行きやすいし、いろいろ何となく似てるし、ノンネイティブスピーカー同士で英語も気楽だ。そのような環境で経験を積んでから遠方に行った方が、着実にステップアップしている感がある。

私ときたら、である。
パスポートを更新したばかりの私が、いきなりアメリカでやっていけるのか?という不安はだんだん大きくなっていった。
が、年に一度くらいの国際学会で「着実にステップアップ」などと言っていたら、いつまでたってもアメリカやイギリスで学会発表なんてできない。

心配性のわりに衝動性も同じくらい強い私は、衝動的に何かをしようと思い立ち、遅効性の心配性がじわじわとやって来る。こういうときは、のちのち衝動性に感謝することになる。結果的に、初の国際学会はアメリカで良かったと思っている。

※英語力をつけるためにしたことについては、後編で紹介します

試練の乗り継ぎ

出発当日。
羽田空港第3ターミナルに降り立った私の頭の中を占めていたのは、乗り継ぎがうまくいくのか?という不安だった。

私の目的地は、アメリカのシカゴ空港で乗り継ぎをした先にある。
アメリカに入国するときは、乗り継ぎの空港で入国審査と荷物の再度預け入れをしなくてはならない。することが多いわりに、私に用意された時間は2時間もなかった。

心の準備に役立ったのがYoutubeである。
航空会社CAの方の動画を見て、乗り継ぎ方を何度も予習した。Youtuberの方ありがとう。

意外だったのが、入国審査官に必ず聞かれる「What is the purpose of you visit?(旅の目的はなんですか)」への答え方である。

最終目的地ですることではなく、乗り継ぎの場合は「Transit」でいいらしい。実際「Transit to 〇〇(目的地)」と答えただけでなんなく通過できた。私のいかにも無害そうな顔も影響したかもしれない。

トランジットは事前に得ていた情報とかなり違かった。政府機関がシャットダウンしてイレギュラーだったのかもしれない。

  • 税関の申告

申告書をパスポートに挟まれ、何も書かず、何も聞かれず紙が回収されて終わり(それでいいのか)

  • 荷物の預け入れ

着いたターミナルと次のターミナルをつなぐ通路で流れ作業的に荷物を預かっている人がいて、その人に渡しただけ。

ただ、次のターミナルでちゃんと荷物の預け入れ場所があり、ここで預けた方が確実だったのかもしれない。さっきので良かったのか?とひやひやしたので精神衛生上良くなかった。
荷物は最終目的地に届いていた。

機内食はエコノミークラスながら豪華だった。その分、私にとっては少しショックだった。

というのも、普段の食事より豪華だったからだ。自炊だと白米とおかず1品だけだが、機内食はおかずが5品もあった。

「機内食に負ける私の食事って…」と勝手に打ちひしがれる私をよそに、味噌汁が配られ、食後にはコーヒーとお茶、そしてハーゲンダッツも配られた。至れり尽くせりである。
ハーゲンダッツはチョコブラウニー味だった。こってり感がアメリカっぽいな、と妙に納得した。

機内はご飯の時間以外真っ暗だったが、眠れなかった。 マインクラフトの映画を見てぼーっとしていたら、斜め前の人の画面が目にとまった。
定年退職した70歳の紳士が新人インターンとして新たに働き始める映画だった。音は聞こえないものの、日本語字幕で話の流れを追うことができた。面白そう。

手持ちの画面で映画「The intern」を探しだし、眠れない昼のおともとした。好みの映画だった。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。次回もお楽しみに!
この記事は執筆ノソノソ、校正トコトコで送りしました。

後編はこちら▼


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