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それでも、僕はお金が欲しい

お金が欲しい。
とにかく、欲しい。


強烈にお金を求めていた20代。

理由は、生きるために。




(今考えるとほんとに情けないけど・・・)

水道水をがぶ飲みしてお腹を満たしたり、
ベビースターラーメン1袋で3日過ごしたり、
ロッテの板チョコ1枚で1週間過ごしたこともあった。

あまりの空腹に、ピザのチラシを眺めながらトイレットペーパーを食べたこともある(その後強烈な腹痛に襲われて余計に体力を消耗した・・・)


あの頃は、生きるためにお金を求め続けていた。

当時はなかなか辛かったけど、今ではただの笑い話。
良い経験ができたなと思う。


そんな当時から10~15年が経った。


お陰様で、今は通常の日常生活においては何不自由なくお金を使い、毎日幸せに生きることができている。


それでも、今も相変わらずお金が欲しい。


500円玉貯金を始めて5年。
気付けば400枚弱の20万円に迫る。

タバコをやめて7年。
お小遣いの消費が極端に減り、
毎年12万円ほど溜まるようになった。

こうして溜まったお金を使い、身近にいる大切な人に誕生日プレゼントを贈ったり、若い子が彼女にプロポーズするなんて日には「美味しいもの食べておいで」とお小遣いをあげたりできる。

お金を使ったら相手から
「ありがとう」って言ってもらえる。

まさか自分が、こんなに幸せなお金の使い方ができるようになるとは思っていなかった。



自分事にしてもそう。

ご飯屋さんに行けば、自分が本当に食べたい物を注文できる。
値段が安いから。
腹持ちがいいから。
そんな理由で選ぶなんてことはない。

なんなら、かつ丼を頼んで、単品で唐揚げを頼むときだってあるわけで、そんな時は最高に贅沢をしている気分になる。

お金を気にせず、食べたいお店で、食べたいものを食べる。
お金の有難さを噛み締めて食べる食事は、その美味しさを3割増しくらいにしてくれる。

本当に、ありがたい。



それでも、今も相変わらずお金が欲しい。
しかも過去どんな時よりも
めちゃくちゃ強烈に欲しい。



誰かからもらう「ありがとう」は
必ずしもお金が必要なわけではない。

だけど

お金があると
この「ありがとう」の数を増やせる。
しかも、圧倒的に。


そう気付いた時、
以前にも増してお金が欲しくてたまらなくなった。



以前、
後輩が真剣な顔で
「彼女にプロポーズしたいんです」と相談してきたことがあった。

結婚指輪だとか、高級ディナーだとか
そんな立派な話じゃない。

ただ、
「普段とは違う、美味しいご飯を食べに行きたい」
それだけだった。

僕はその時財布に入っていた少しのお金を渡して、
「うまいもん、食ってこい」と言った。

数日後、
照れ臭そうな笑顔で
「うまくいきました」と言われた時、

ああ、
お金って、こういう使い方もあるんだなと思った。




・・・・もちろん、
たまには自分の贅沢のためにも使うけど。

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