ひとり事業部の「AI布陣」を全部公開します
こんにちは。
町工場でひとり事業部を運営している40代のおじさんです。
ここまで「どのAIを使えばいいか分からないあなたへ」というシリーズで、自分が使ってきたAIを1つずつ紹介してきました。
今日は、そのまとめです。
紹介してきたAIたちが、実際にうちの事業部でどう働いているのか。
布陣として、全部公開します。
ひとり事業部と名乗っていますが、正直に言うと、ひとりで仕事をしている感覚はもうありません。
部下がいます。
全員AIですが。
誰に何を任せているか。
ついでに、辞めてもらった者や、育成中の計画も隠さず書きます。
右腕:Claude
まず右腕がClaudeです。
担当は文系の仕事。
文章、業務の相談、そしてプログラム作りの相棒です。
選んだ理由は、わからないことを「わかりません」と言える性格だからです。
寸法ひとつで不良品になる製造業では、自信満々に間違えるやつより、正直なやつを隣に置きたい。
左腕:ChatGPT
左腕がChatGPTです。
担当は理系と美系。
計算や分析、画像などのビジュアル関係を任せています。
右腕と左腕はほぼ同等の立ち位置で、上下はありません。
得意な方に、その日の仕事を振り分けているだけです。
人間の職場で、経理が得意な人と営業が得意な人に仕事を分けるのと同じです。
資料番:Gemini Notebook
資料の番人が、Gemini Notebookです。
渡した資料だけを元に答える、という特殊な性格の持ち主です。
資料の外のことは答えないので、AIにありがちな「それらしい嘘」が仕組みごと起きにくい。
資料はClaudeやChatGPTに作らせるか、外部から集めてきて、Notebookに読み込ませます。
入口を右腕と左腕に任せて、学習と参照はこの資料番に任せる体制です。
秘書:Claude Cowork
秘書役が、Claude Coworkです。
仕事はニュース収集。
AI業界と製造業のニュースを毎日集めて、要約とリンク付きのレポートで届けてくれます。
最初に一度、仕事の内容を伝えただけです。
あとは毎日、こちらが何もしなくても動いてくれます。
うちで一番、勤怠が安定している秘書です。
職人:Claude CodeとCodex
工場の奥にいる職人が、Claude CodeとCodexです。
アプリやツールを作るとき、この2人に任せます。
コードを書き、ファイルを直し、動かして確かめるところまで、自分の手でやってくれます。
自分はコードが読めないので、2人の成果物はお互いにチェックさせています。
作った本人とは別の目で検査する。
現場のダブルチェックと同じです。
辞めてもらった外注さん:ManusとGenspark
正直に、辞めてもらった話も書きます。
ManusとGensparkという外注さんがいました。
腕は良かった。
仕事を丸ごと任せられました。
でも、クレジット制で、頼むたびに財布と相談することになりました。
気軽に頼めない外注さんは、だんだん頼まなくなります。
性能ではなく、お金の仕組みが理由の契約終了でした。
研修中:ローカルLLM
そして、いま育てている最中の計画もあります。
社内のパソコンだけで動くAI、いわゆるローカルLLMです。
機材を入れて、動くところまでは確認済み。
いまは業務に組み込むための準備を進めています。
なぜクラウドの布陣があるのに、わざわざ社内にAIを置くのか。
図面や顧客情報など、外に出したくない情報があるからです。
外に出せない仕事は社内のAIに。
それ以外はクラウドの布陣に。
ここが整えば、うちの布陣は一段強くなります。
そして、部下たちが作った「設備」
最後に。
この布陣の成果物の話です。
うちではAIと一緒に作った社内システムがいくつも毎日動いています。
見積もり、生産管理のシステム、在庫の管理、社内の連絡板などのアプリです。
こいつらの立ち位置は部下ではありません。
設備です。
職人と右腕が作った機械が工場のラインのように黙って動き続けている。
部下と違って話しかける必要すらありません。
そして布陣の本当の目的は、ここにあります。
AIと話すこと自体が目的ではない。
話した結果として、勝手に動く設備が増えていくこと。
これが、ひとり事業部がひとりで回る理由です。
布陣は、固定しない
以上が、うちの全布陣です。
見ての通り、1つのAIに全部やらせていません。
得意なことで分けて、任せる。
人間の職場と同じです。
そして、この布陣は固定ではありません。
AIの世界は数か月で勢力図が変わります。
新しい候補が来れば試すし、働きが変われば配置も変える。
辞めてもらうこともある。
それは今日書いた通りです。
シリーズの最初に書いた一文を、最後にもう一度置いておきます。
「一番いいAI」が、自分にとって一番とは限らない。
うちの布陣は、うちの仕事に合わせた答えです。
あなたの仕事には、あなたの布陣があるはずです。
あなたの職場に置き換えるなら、まず1人目の採用からで大丈夫です。
うちも最初は、左腕1人から始まりました。
この記事は『ひとり事業部のAI奮闘記』シリーズの一つです。町工場のひとり事業部が、AIを使って業務を変えていく日々を発信しています。
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