Microsoft Copilotを会社が入れても8割が使えない理由

スタートアップで生成AIツールを使った業務改善を試していたとき、「会社が導入してくれたのに、なぜか全然使いこなせない」という感覚をチームメンバーから何度も聞いた。

調査の数字を見て、それが自分たちだけじゃなかったと気づいた。

> 会社がAIを入れても、8割が「使い物にならない」と感じている。

この記事のポイント

・導入1位なのに現場では不満が爆発している

・公式ツールと実務ツールの二重生活が始まっている

・今すぐ自分で動けば、同僚に半年分の差がつく

何が起きたか

2026年3月、1,014人の会社員を対象にした「生成AIツール活用実態調査」が発表された。調査したのはSDEパートナーズ株式会社だ。

結果として、会社全体に導入されたAIツールの1位はMicrosoft Copilot(45.3%)だった。次いでChatGPT(45.0%)、Google Gemini(28.3%)と続く。

しかしこのMicrosoft Copilotを使っている人の

80%以上

が「機能や精度が実務レベルに達していない」と答えた。しかも70%以上が、会社公式ツール以外のAIも並行して使っているという実態も明らかになった。愛媛新聞をはじめ各メディアがこの結果を報じている。

会社が入れたツールなのに、なんで使えないの?

要するに「会社が全員に配ったAIと、実際に仕事で使えるAIが別物になっている」という状況だ。

Microsoft CopilotはWordやExcel、TeamsといったMicrosoftのアプリに組み込まれた生成AIのツール。

会社のシステムにそのまま乗っかるから、IT部門としては導入しやすい。だから導入率が高くなった。

でも今まで使っていたChatGPTと比べると、「答えの精度が低い」「できることが限られている」と感じる人が続出した。特に文章作成や調査まとめのような、ちょっと複雑な仕事では差が出やすいとされている。

だからどうなったかというと、「会社の画面ではCopilotを開きながら、個人的にChatGPTも使う」という二刀流が当たり前になった。

調査では、ChatGPTを個人的に併用している人が51.3%、Google Geminiが41.2%という結果が出ている。

自分の仕事で言うと、たとえば週次の報告書を作るとき、Copilotに任せると文章がどこか固くて社内資料っぽくならない、と感じることがあるとされている。

そこで草案だけChatGPTで作って、最終仕上げをWord上でCopilotにかける、という使い方が生まれる。これが今の現場のリアルだ。

同僚たちはすでにこの二重生活を始めている。「会社のルールで使えるツール」と「自分が実際に使いたいツール」の両方を使いこなせる人が、静かに仕事のスピードを上げている。

PMから見たこのデータの使いどころ

私がこの調査を見て最初に思ったのは、「これはチャンスだ」ということだった。8割が不満を持っているということは、逆に言えば、使いこなしている2割に入るだけで、社内で圧倒的に目立てる。

気づきのひとつ目は、Microsoft Copilotを「メール要約」と「議事録作成」に絞って使うと、一気に実感が変わるということだ。

私のチームでは、Teamsの会議録をCopilotに要約させる運用を試した。1時間の会議のメモ起こしが、以前は30分かかっていたのが、

5〜10分

で終わるようになった。苦手なところを無理に使おうとせず、得意なところだけ任せる。それだけでCopilotへの評価が変わった。

ふたつ目の気づきは、「会社のツールで物足りないなら、補うツールを自分で決める」という発想の転換だ。

私はドラフト作成はChatGPT、社内データの検索・整理はCopilot、というように役割を分けて使っている。

この分け方を自分なりに持っているだけで、「AIを使いこなしている人」という印象が周囲に広まりやすい。

みっつ目は、スキルを言語化して証明することの大切さだ。調査が出てから、Microsoft Copilotの使い方を体系的に学べるオンラインスクールが「Copilotスキル証明課題」という制度を始めた。

Word・Excel・PowerPoint・Teamsを横断した実践課題で、自分の実力を第三者に示せる形に変えられる。「なんとなく使える」から「証明できる」に変わると、キャリアの武器になる。


AIを導入した会社と、使いこなせる社員の間に今、大きなギャップが生まれている。

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