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AI時代の映像設計で、もっと伝わる未来へ

久々にnoteを再開します。どうもNorihikoです。

生成AIの進化で、映像制作はどんどん速くなりましたね。
できることが増えるのは、本当にワクワクします!

ただ一方で、「AIで作れる」だけだと、作品が似たり、制作の意図が薄く見えたりして、「埋もれやすい…」という現実も出てきました。
ここから先は、たぶん“映像を作る人”が増えるほど、設計できる人の価値が上がっていくと思っています。

「伝わる映像」には共通点がある

設計っていうのは、難しい話じゃなくて、
「誰に」「何を」「どんな見え方で」伝えるかを、最初に決めること。
これが揃うと、同じAIツールでも、映像の強さが変わってきます。

今日はその入口として、僕が普段やってる“映像設計”の考え方をまとめます。
AI時代の映像制作が、今よりもっと伝わる方向に進むために!

プロンプトの前に決める4つ

生成AIの話になると、どうしても「どのツール?」「どんなプロンプト?」にというところに目が行きがちです。
もちろん大事です。僕も毎日触ってます。

でも、そこじゃない!!

「最初に何を決めているか」で、同じツールでも結果が全くもって別物になります!

僕がAI Creative Directorとして、まず軸にしているのはこの4つです。

  • 一行コンセプト

  • ルックのルール

  • 絵コンテは「絵」じゃなく「仕様」

  • 評価基準があると速くなる

① 一行コンセプト(何を届けるかを固定する)

最初に作るのは、長い企画書じゃなくてたった一行です。
一行で言えない企画は、だいたい映像になったときにブレブレになります!

おすすめの型はこれ。

  • 「◯◯な人が、◯◯できる未来」

  • 「◯◯が、◯◯を変える」

  • 「◯◯なのに、◯◯」←ギャップ型

これが決まると、カット割りも、演出も、コピーも“同じ方向”に揃っていきます。

逆にここが曖昧だと、生成物が良くても「結局何の話?」になりやすいです。

一行コンセプトを言えないと、なぜ映像がブレるのか

AIで映像を作るときって、実は「生成」よりも「選ぶ」時間のほうが長かったりします。
どのカットを採用するか、どこを見せるか、何を削るか。

制作はずっと判断の連続です。

だからこそ、一行コンセプトが言えない状態だとブレます。

判断の拠り所がないので、その都度「これ良いな」「こっちも入れたいな」で方向が揺れてしまうんですよね。

たとえば一行が曖昧だと、起きがちなことはこんな感じです。

  • 主張が複数になって、焦点が移る
    「成分も言いたい」「世界観も見せたい」「ストーリーも入れたい」みたいに、全部正しいけど優先順位がない。結果、カットごとに言いたいことが変わっていきます。

  • カット割りが“雰囲気の連なり”になりやすい
    本来カットは、一行コンセプトを成立させるための“証拠集め”です。
    一行がないと、導入→変化→余韻の流れが作れず、なんとなく綺麗な映像が並んで終わることが増えます。

  • 統一感(色・質感・世界観)が崩れる
    一行が曖昧だと、「どんな気持ちにしたいか」も曖昧になります。
    すると判断が揺れて、かわいい寄り/かっこいい寄り/感動寄り…と方向が散りやすい。AIの生成は、この揺れがそのまま“AIっぽさ”として見た目に出やすいです。

たとえば、こういう一行があるとします。

「忙しい女性が、髪のダメージから解放される未来」

この一行があるだけで、カットの判断が揃います。
忙しさ→ダメージ→解放、という流れに沿って「必要な絵」だけを集められる。だからブレにくい!

逆に一行がないと、
「高級感も見せたい」「成分も言いたい」「ツヤも」「ストーリーも」「比較も」…全部良く見えて、結果として散ります。

じゃあ“一行”はどう作ればいいか。目安はシンプルで、

  • 誰が(ターゲット)

  • どう変わる(変化)

  • 何が残る(感情 or ベネフィット)

この3つが入っていれば、かなりブレにくくなります。

② ルックのルール(統一感は“センス”じゃなく“ルール”)

AIっぽさの正体って、画質よりも統一感の不足だったりします。
具体的には、カットごとに「色」「質感」「形」が微妙に違うこと。

なので僕は、最初にルールを3つだけ決めます。

  • :ベースは何色、差し色は何色まで

  • 質感:実写寄り/イラスト寄り/フィルムっぽい…どこに寄せるか

  • :空間/配置/世界の“形のクセ”みたいなもの

この3つがあると、生成→差し替え→追加カットが増えても、作品が崩れにくい。
“センスで揃える”より、“ルールで揃える”ほうが安定します。

企業CMの場合はロゴやブランドカラーに合わせて、色を決めることが多いです。
ちなみに空間を描く時は、手書きで人物や物の配置を書くことがあります。
これをしておくと、「人物の背景には何があるか」「光はどちらから差し込んでいるか」などを把握することができます。

空間把握するためのメモ


③ 絵コンテは「絵」じゃなく「仕様」

絵コンテって聞くと「絵が上手くないと無理」って思われがちなんですが、僕の感覚では真逆です。
絵コンテはアート作品じゃなくて、“何をどう見せるか”を固定する仕様書です。

AI制作だと特に、生成結果の候補が増える分だけ「どれが正解か」で迷いやすい。
だから先に仕様を置いておくと、生成でも編集でも判断が速くなります。

最低限、ここだけ書ければ十分強いです。

① 何を見せるか(主役)
このカットの主役は何かを1つに絞ります。
商品なのか、表情なのか、手元なのか、変化なのか。主役が決まると「余計な情報」を捨てやすくなります。

② 画角(寄り/引き、見上げ/見下ろし)
寄りは「価値」や「質感」
引きは「状況」や「世界観」
見上げは「強さ」
目線は「共感」
見下ろしは「整理」
みたいな感じで、このカットでどの印象を作りたいかを、画角で決めます。
ここは難しいんで、また別のnoteでお伝えします!

③ 情報の順番(最初に目がいく場所)
人は全部見てくれません!
なので、「最初に見せたい→次に理解させたい」を決めましょう!

たとえば、最初は商品、次に状況、最後にロゴ。
これがあると、文字量や背景の情報を減らす判断がしやすいです。

④ 次のカットへの繋ぎ(動き・視線・色)
短尺ほど“繋ぎ”が効きます。
動きの向きを揃える、視線の先に次の主役を置く、差し色を持ち越す。
これだけで、バラバラの素材でも一本の映像に見えやすくなります。

絵コンテは線が雑でも、棒人間でもOK。
この4つが決まっているだけで、生成AIに投げても、編集で組んでも、迷子になりにくいです。

ちなみにChatGPTに「シンプルな線画で描いて」と言えば、こんな感じに絵コンテも作ってくれるので安心です!

ChatGPTに「〇〇の絵をシンプルな線画で描いて」と指示


④ 評価基準(OK/NGの物差し)

最後がいちばん重要かもしれません。
修正が地獄になる案件って、だいたい「好み」で直してるんですよね。

だから先に、OK/NGの基準を言葉にします。

例を出すと、

  • OK:きちんと行動が伝わる
    例)最初の1〜2秒で「私の髪だ…」と思える“痛み”が映っている

  • OK:世界観ルールから外れてない
    例)新しいカットを足すときに「色温度・背景の情報量・光の硬さ」がズレてないか

  • NG:情報が一枚絵で完結して、物語が動かない
    例)最初から最後まで「ボトルがかっこよく置いてある」だけ

  • NG:カットごとに肌・質感・色温度がバラつく
    例)同じボトルでも「反射の出方」が違うと別製品に見える

この物差しがあると、修正の会話が「好き嫌い」じゃなく「目的」に戻ります。
チーム制作でも、外注でも、クライアントワークでも、ここがあると強いです。

設計×AIで変わる未来

AIの評価って、どうしても「すごい」「速い」「なんでもできる」になりがちです。
でも実際の制作現場では、今回伝えてる地味なところがあるからこそ効いているように感じます!

僕は、未来はもっと良くなると思っています。
ただしそれは、AIが勝手に良くしてくれるというより、設計が当たり前になることで良くなる、という感覚です。

クリエイターは作業が減って、“表現”に時間を使えるように

生成AIで素材は増えました。
その一方で、選ぶ・揃える・繋ぐという判断が増えたのも事実です。

ここで映像設計が効きます。
最初に「一行コンセプト」と「ルックのルール」があるだけで、迷いが減る。つまり、試行錯誤の時間が“手戻り”じゃなく、“表現の磨き込み”に変わっていきます。

作れる人が増えるほど、最後に差がつくのは絶対にここだと思っています!

クライアントは説明できる制作になって、任せやすくなる

クライアントワークで一番怖いのは、「なんとなく良い感じで」が始まった瞬間です。ゴールが曖昧なまま進むと、修正のたびに基準が変わって、全員が疲れます。

でも、設計テンプレのように

  • 誰に

  • 何を

  • どう見せるか
    を先に置けると、会話が「好み」ではなく「目的」に戻ります。

AIが入ることで不確実性は増えます。
だからこそ逆に、人が握るべき設計の価値が上がっていく。
これは、制作側にもクライアント側にもメリットがある変化だと思っています。

視聴者はAIっぽさが減って、ちゃんと感情が動く映像が増える

視聴者にとっては、AIかどうかは正直どうでもよくて、
「自分に関係あるか」「気持ちが動くか」がすべてです。

設計が入ると、映像は“情報”から“体験”に近づきます。
たとえば15秒でも、導入で掴まれて、変化が起きて、余韻が残る。
そういう“届く短尺”が増えていくはずです。

最後に

今回は「AI時代の映像設計」という全体の話をしました。
でも本当は、ここからがスタートです。

設計って、ふわっとした言葉に見えるけど、分解するとちゃんと技術になります。そしてその技術は、ツールが変わっても使い回せます。

なので他の記事で、もう少し具体的に掘っていきます。
「読むだけで明日から制作が軽くなる」くらいの粒度で書きますよ!

最後にひとつだけ。
もし今、AIを触っていて「作れるのに、伝わらない」と感じているなら、それはセンス不足じゃなくて、設計の順番の問題かもしれません。

このnoteが、その順番を整えるきっかけになれば嬉しいです。
質問や「こういうケースで悩んでる」があれば、コメントで教えてください。
次の記事で拾って、具体例として一緒に解いていきます。


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