🪐 宇宙の膨張と赤方偏移 ― 風船で見るフリードマン宇宙〜もふもふ相対性理論⑦
■ 風船モデルで考える「宇宙の膨張」。
ブラックホールの記事では、重力で光が赤く引き伸ばされる現象を扱った。
宇宙の膨張で起きる赤方偏移は、それとは別の仕組みで起きる。
宇宙を風船だと考えてみると、とても分かりやすい。
風船の表面に星の絵を描く。
その風船を少しずつ膨らませていくと、星と星の距離は自然と離れていく。
星は自分から動いているわけではない。
ただ単に「風船(空間)」が大きくなったから、結果として距離が伸びる。

宇宙赤方偏移も同じ。
光が宇宙を渡ってくる間に、空間そのものが伸び続けていたため、
光の波長もいっしょに引き伸ばされて赤くなる。
■ 空間の膨張と“天体が離れていく”ことの違い。
膨張しているのは空間そのもの。
天体が「自分の意思で」離れているわけではなく、
空間の伸びに押し広げられている。
もし宇宙全体が均等に膨張しているなら、
どの方向を見ても、遠い銀河ほど赤く見えるはず。
実際、観測通りになっている。
つまり宇宙赤方偏移は、
“宇宙がどれくらい膨張してきたか”という歴史そのもの。
■ フリードマン方程式が示す宇宙の運命。

一般相対性理論を宇宙全体に適用すると、
宇宙がどんな成分でできているかによって、
未来が変わることが分かる。
物質が多い宇宙は膨張がゆるやかになり、
暗黒エネルギーが強ければ加速膨張が続く。
現在の観測では、暗黒エネルギーが宇宙を押し広げていて、
膨張は加速している。

■ ブラックホールと宇宙膨張の“赤方偏移”の違い。
ブラックホールの場合は、重力が強すぎて光が引き伸ばされる。
宇宙の場合は、空間そのものが伸びることで光が伸びる。
同じ「赤くなる」現象でも、理由がまったく違う。
この違いを理解すると、
相対性理論が「重力の理論」であると同時に、
「宇宙全体の理論」であることが見えてくる。
■ まとめ。
風船が膨らめば、表面の絵が勝手に離れていく。
宇宙膨張も同じ構造。
遠くの銀河が赤く見えるのは、
過去から現在までの“空間の伸び具合”を映し出している。
宇宙の赤方偏移は、宇宙自身が語る歴史そのもの。
……つづく🩷
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