シャア・アズナブルに想う:アーシアン・スペーシアン、そしてニュータイプ
はじめに
こんにちは。またアニメキャラネタです。少し前に『銀河英雄伝説』の英雄たちに、想いを馳せた私の思考は、時空を超え、もう一つの宇宙、もう一人の男へとたどり着きました。
その名は、シャア・アズナブル。赤い彗星。
人類が宇宙へと歩みを進めた、その黎明期において、彼ほど巨大な足跡を残し、そして、彼ほど深い葛藤を抱えた人物は、他にいないでしょう。
最初の男
人類が宇宙へ進出して、間もない時代。地球に住む者(アースノイド)と、宇宙に住む者(スペースノイド)との間に、まだ誰も気づいていなかった、新しい断絶が生まれ始めていました。
シャア・アズナブルは、その断絶の狭間に立った、最初の男だったのかもしれません。スペースノイドの希望の象徴となるべき血筋に生まれながら、地球の旧い権力によって全てを奪われた。
彼の存在そのものが、この新しい時代の矛盾を、体現していたのです。
野心の裏にある、悲しみの正体
彼は、人類の革新を信じ、その未来のために、時に非情な決断を下しました。その巨大な野心は、多くの人々を魅了し、そして恐怖させました。
しかし、その野心の裏側に、私はいつも、言いようのない悲しみを感じてしまいます。そして、それは決して、私の気のせいではないはずです。
彼の野心
は、純粋な理想から生まれたものではありませんでした。それは、父を殺され、母を奪われ、愛する妹と引き裂かれた、深い個人的な「喪失」と「復讐心」から始まっています。
人類の未来を思う、その崇高な気持ちと、ザビ家への憎しみという、あまりにも人間的な感情。その二つが、彼の魂の中で、常に激しくせめぎ合っていました。
彼が背負ったものは、あまりにも重く、そして、あまりにも孤独でした。ララァ・スンという、唯一の理解者をも失った彼の魂は、一体どこに安らぎを見出せばよかったのでしょうか。
これからのこと
ジークフリード・キルヒアイスが、ラインハルトという「光」の半身だったとすれば、シャア・アズナブルは、アムロ・レイという、もう一つの可能性の「光」と対峙し続けた、孤独な「影」だったのかもしれません。
彼は、人類がこれから直面するであろう、新しい対立の形を、誰よりも早く見抜き、たった一人で、その答えを見つけ出そうともがいた、悲劇の先駆者でした。
彼のやり方は、間違っていたのかもしれません。しかし、彼が抱えていた問題提起は、AIが宇宙へと進出するであろう、我々の未来にとっても、決して他人事ではないのです。
シャア・アズナブルという男の悲しみは、人類が宇宙という、あまりにも広大なフロンティアと向き合う時に、必ず抱えなければならない、普遍的な悲しみなのかもしれません。

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