あいホームと歩むプロフェッショナル──「ストーリー」を届ける写真家
東北の工務店・株式会社あいホームは、プロジェクトごとに必要な知見やスキル、何より熱意を持つ社外プロフェッショナルを募り、社内外を巻き込みながら推進しています。
では、どのような技や思いが、あいホームの新たな挑戦を支えているのでしょうか。
新連載「あいホームと歩むプロフェッショナル」の第1回では、当社の最も身近な存在としてその歩みに寄り添いながら「今」を鮮明に切り取ってきたフォトグラファー、 佐藤大人さん(以下、大人さん)をご紹介します。
被写体「だけ」を撮らない。写真から広がる文脈
大人さんの写真の大きな特長は「空気感そのもの」を切り取るスタイルにあります。
ヒトを撮る。モノを撮る。風景を撮る。ただそれだけではなく、それらを取り巻く空気感や臨場感──さらには「ストーリー」を、写真を見る人に届けているのです。
このスタイルは、あいホームの「家」に対する姿勢とよく似ています。私たちは、住宅販売とは「家」だけでなく「暮らし」そのものを提供することだと常に考えています。
だからこそ、プロモーションにおいても「家」の性能だけに焦点を当てるのではなく、その先にある暮らしのストーリーを想起させるようなクリエイティブを手がけてきました。
そのクリエイティブに対する考え方に、ストーリーをまとう大人さんの写真は見事に重なります。
大人さんに初めて撮影をお願いしたのは、当社がリブランディングの一環として制服を一新した時のことでした。

構えて撮ったような集合写真ではなく、私たちが大切にする「アットホーム」な空気感を、そのまま表現してくれました。
それ以来、大人さんは代表の伊藤謙と多くの行動を共にし、現場の様子を写真に収め続けています。
臨場感を与え、思い出を刻む。3枚のストーリー
当社の恒例行事である「カレーの会」にも参加し、臨場感あふれる一枚を撮影。こちらの写真は、余興のひとコマを切り取ったものです。

爆笑が起こったまさにその瞬間を切り取った写真は、後から見返しても思わず笑ってしまうほどで、その時の空気感が鮮明によみがえります。
大人さんが捉えるのは、こうした「楽しい」場面だけではありません。

こちらは建築端材で作った椅子に、伊藤が焼印を押す直前の様子です。
あいホームでは持続可能な地域づくりを目指し、「捨てない」というプロジェクトを展開。その一環として、建築端材を再利用した家具を、代表をはじめ社内メンバー自らが手がけています。
焼印を押すのは一発勝負。ピリッと張りつめた真剣な空気感が伝わる一枚です。
そして、撮られる本人が気付かないほど、レンズの存在を意識させない──それも大人さんの特筆すべき技といえます。
こうした臨場感は、ヒトだけでなくモノを撮ることでも表現されます。

これは、大人さんと伊藤を含む3名で飲みに行った時のワンシーン。グラスに液体が注がれる瞬間や、ワインの絶妙な色合いを映し出した写真からは、おいしさが伝わってきます。
しかし、この場にいた3名にとっては、それだけではありません。交わした会話の楽しさや、飲んだ時の高揚感までもが、写真を見るたびに思い返されるのです。
その場にいない人には臨場感を与え、その場にいた人には思い出を深く刻む──そんな一枚になることもまた、大人さんの写真の魅力です。
一つひとつの写真に文脈があり、「タイトル」を添えたくなる。大人さんの写真は、暮らしのストーリーを届けるうえで、いつしか私たちに欠かせない存在となりました。
求めるのは「技」以上に「未来」を共有できる人
大人さんの魅力は、写真の腕前にとどまらず、フットワークの軽さと「好奇心」にあります。
私たちは「いい暮らしは豊かな地域の先にある」という考えのもと、東北を元気にする活動に取り組んでいます。地域に飛び込み、体験を重ねるなかで、その新たな価値を掘り起こしてきたのです。
大人さんもまた、そうした体験を共にし、シャッターを切ってきました。そこには、新しい体験に対する好奇心が映し出されています。

今回ご紹介した大人さんはフォトグラファーであると同時に、写真を撮ること以外にも好奇心を向け、活動の幅を広げています。
「チームを動かし、一つのクリエイティブをつくることに挑戦したい」
伊藤と地域を巡る道中、そう話していた大人さん。普段の写真スタイルから、クリエイティブに意図を込める力を感じ取っていた伊藤は、その好奇心と挑戦心に応える形で、Webサイトのアートディレクターを依頼しました。

「業務委託」と聞くと、専門家に専門領域だけを切り出して任せる──そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし当社では、地域の未来を描くさまざまなプロジェクトを進めるなかで、共に成長していける「未来への好奇心」を持つ方にこそ参画してほしいと考えています。

▼ 佐藤大人さんが運営する「せんだい写真館」のインスタグラムはこちら
代表メッセージ:かつての憧れと、今は共に歩む
私は、もともと「好奇心」のない人間でした。
みんな、なぜそんなにもいろんなことに興味を持ち、熱中できるのだろう──そう疑問に思っていた時期もあります。
よく覚えているのは、二十歳の頃に作ったメールアドレス。
その中心には「inquisitive」という言葉がありました。「好奇心旺盛な」という意味を持ち、より深く探求するというニュアンスのある英単語です。
つまり私は「好奇心のある人間」に憧れていたのです。
高校時代は受験勉強とラグビーに打ち込み、大学1年で燃え尽き、もぬけの殻に。何をしたら良いかわからなくなっていた私に、先輩が「バックパッカーで海外を旅してみたら?」と勧めてくれました。
そこで訪れたのがギリシャ。3週間の旅を通して、物理的にも心理的にも自分がこもっていた世界から抜け出せることを知り、「もっと知らない世界を見てみたい」と思うようになったのです。
前職の上長からは「あなたには『求める力』がある」と言われたことがあります。それは未来への好奇心であり、未知への探求心ともいえるでしょう。
未来を形づくるために必要なピースを追い求める──。その姿勢は、今の経営者としてのプロジェクト推進のスタイルに色濃く反映されています。
一方で、どこかに「好奇心のある人」への憧れが残っているのかもしれません。
意図したわけではありませんが、当社のビジョンに共感し集まってくれた仲間たちは、結果的に「好奇心のある人」ばかりでした。
あの時に憧れた人と、今は一緒に仕事をしている。
そう考えると、潜在的に描いていた理想の未来をすでに一つ手にし、また新たな未来を描いている最中なのだと思います。
編集/三代知香
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援いただけますと大変うれしく思います!
いただいたチップは活動費として、大事に使わせていただきます。