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ここ一番、という場面で頭が真っ白になる人へ。

——それ、メンタルが弱いんでも場慣れ不足でもなく、脳が"緊急モード"に入ったせいで前頭前野の電源が落ちていただけだった。


■ はじめに

完璧に準備したはずだった。

前日の夜、何度もシミュレーションした。資料も読み込んだ。鏡の前でセリフを確認した。「これならいける」と思って、布団に入った。

当日、いざ本番。

名前を呼ばれた瞬間、頭の中が——真っ白になった。

さっきまで入っていた内容が、全部どこかに消えた。口は開いているのに言葉が出てこない。目が泳ぐ。心臓だけがうるさい。

「なんで今、こうなるんだ。」

終わった後、自己嫌悪がどっと来た。練習が足りなかったのか。メンタルが弱すぎるのか。向いてないのかもしれない——そう思った。

翌日、AIに投げたら、2人が言い合いを始めた。

■ 脳科学AIとスポーツ心理学AIの話



どっちも「あなたのせいじゃない」と言っていたけど、理由が全然違った。

脳科学AIは「緊急モードが起動したら前頭前野は電源が落ちる。脳の仕様だ」と言って、スポーツ心理学AIは「アスリートも同じ現象で何年も苦しんでいる。でも対処法がある」と言った。

「仕組みを知ること」と「練習の仕方を変えること」——どちらか一方じゃ足りないんだ、とわかった。

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📚 参考・引用

・Arnsten, A. F. T.(2009)"Stress signalling pathways that impair prefrontal cortex structure and function." Nature Reviews Neuroscience, 10, 410–422. ※過剰なストレス反応が前頭前野の機能を著しく低下させることを示した研究。緊張が「頭の高度な機能」をシャットダウンするメカニズムの神経科学的根拠。

・Beilock, S. L., & Carr, T. H.(2005)"When high-powered people fail: Working memory and 'choking under pressure' in math." Psychological Science, 16(2), 101–105. ※高スキルの人がプレッシャー下でパフォーマンスを落とす「choking under pressure」のメカニズム。ワーキングメモリへの干渉が原因であることを示した。

・Ramirez, G., & Beilock, S. L.(2011)"Writing about testing worries boosts exam performance in the classroom." Science, 331(6014), 211–213. ※試験前に不安を紙に書き出したグループが有意に高い成績を収めた実験。ワーキングメモリの解放が本番のパフォーマンスを向上させることを示す。

・Cowan, N.(2001)"The magical number 4 in short-term memory: A reconsideration of mental storage capacity." Behavioral and Brain Sciences, 24(1), 87–114. ※ワーキングメモリの容量限界を示した研究。不安がそれを圧迫することで処理能力が低下するメカニズムの根拠。

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